＜長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ　3日目＞◇25日◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(7,115ヤード・パー72)

　北海道にあるザ・ノースカントリーゴルフクラブで開催されている国内男子ツアー「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ」の3日目。トータル9アンダーの2位からスタートした井戸木鴻樹がトータル13アンダーで首位、3打差の2位タイに藤田寛之、宮本勝昌、梶川剛奨、金亨成(キム・ヒョンソン/韓国)の4選手がつけている。

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　最終組でスタートした井戸木は出だしの3番でバーディを奪う好スタートを切るとその後も安定したプレーを展開。「うまく気持ちのコントロールが出来ました。自分のゴルフに集中できた。順位は気にしてもしょうがないんで」とマイペースでプレーを続けた結果、4バーディ・ノーボギーの“68”でホールアウト。自身がツアー2勝目を挙げた「NST新潟オープン」以来の単独首位に立った。

　長年の左手首の故障に加え、昨年は左足甲の骨折など度重なるケガに悩まされシード落ち。チャレンジツアーに出場しても予選落ちを喫するなどドン底を味わい「やめようかなという気持ちが出てこないでもなかった」と苦しい胸の内を明かした。しかし、「やめてもやることがない」と奮起。数少ないチャンスとなる今大会は、好調なパッティングを武器にジリジリと順位を上げついにリーダーズボードの頂点に立って見せた。明日、最終日最終組で実に15年11か月ぶりの栄冠獲得に挑む。

　もし優勝を果たせば、表彰式で長嶋茂雄氏からトロフィーを授与されることとなるが、井戸木は大阪生まれのバリバリの関西人。長嶋氏については「お会いしたことはないですね」と恐縮した様子で語ったが、阪神ファンですか？と記者に振られると「…そうです(笑)」と申し訳なさそうに告白。会見場の笑いを誘った。