<日本プロゴルフ選手権大会 最終日◇13日◇房総カントリークラブ 房総ゴルフ場(7,324ヤード・パー72)>
強い雨が降りしきる難コンディションとなった今季の男子メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権」の最終日、トータル6アンダーで首位に並んだ藤本佳則と谷口徹によるプレーオフに突入。同じ奈良県出身同士による対決は、2ホール目にバーディを奪った谷口に軍配が上がった。
【写真】ウィニングパットを決めて雄たけびをあげる谷口
50歳のベテランは何度、グリーン上で何度右拳を突き上げたのか。これではどちらが若手かわからない。最終日は悪天候で距離の出ない谷口には不利だが、強気なパッティングで藤本にくらいついた。解説の丸山茂樹や深堀圭一郎が「あの年齢でヘッドが加速し続ける、緩まないパッティングはすごい」とつぶやく通り、根っからの勝負師はグリーン上で自らを鼓舞し、相手を威圧し続けた。マッチプレーかと見紛うほどの気合いは、プレーオフでも生きた。
「道具も進化して、若い選手には飛距離で差をつけられてしまう。でも、パットは下手にはならない」。プレーオフ2ホール目で、18番ティが前に出されて「次に行くと負ける」と直感した。「飛距離で優る藤本くんのほうが有利だから」と、勝負師は薄めに読んだラインを見事真ん中から沈め、再び右拳を突き上げて吠えた。十数億円を稼ぎ出してきた愛用するオデッセイ『ホワイトホット#5』は、この日も勝負がかかる場面ほど意図どおりに動いた。
活きのいい若手を“かわいがる”のが大好きな谷口。オフの合宿に呼んで挑戦するのも若手、ツアー転戦中の食事や練習ラウンドに若手を誘う理由は「元気をもらえるから」と、感謝を口にする。と同時に「若い子は、上手いし飛ぶけど、ほんとに勝つ気はあるのかな?」と苦言も。目の前の強い相手を倒すことに全精力を傾ける、根っからの勝負師魂を受け継ぐ者の登場を心待ちにしている。
ジャンボ尾崎の記録を塗り替える最年長公式戦勝利者となり、新たに5年シードを獲得。「僕には長いし重いです。2年くらい誰かにあげる」と、コース外では斜に構えて語るのも“いつもどおり”。インタビューでは愚痴と弱音を吐いていたが、いくつになってもコース内で若手いじりをやめる気はないだろう。それが自分のプレーの“若さ”を保つ秘訣であり、根っからの勝負好きなのだから。
【谷口徹の優勝セッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:ヤマハ RMXプロトタイプ33
(9.5°、ツアーAD PT-6X、45インチ)
3W:キャロウェイ GBBエピック(15°)
3U:タイトリスト 915H (21、23°)
4I〜Pw:ヤマハ RMX 116 ツアーブレード
A,SW:タイトリスト ボーケイSM5(52,58°)
PT:オデッセイ ホワイトホット ♯5
BALL:タイトリスト プロV1x
強い雨が降りしきる難コンディションとなった今季の男子メジャー初戦「日本プロゴルフ選手権」の最終日、トータル6アンダーで首位に並んだ藤本佳則と谷口徹によるプレーオフに突入。同じ奈良県出身同士による対決は、2ホール目にバーディを奪った谷口に軍配が上がった。
【写真】ウィニングパットを決めて雄たけびをあげる谷口
50歳のベテランは何度、グリーン上で何度右拳を突き上げたのか。これではどちらが若手かわからない。最終日は悪天候で距離の出ない谷口には不利だが、強気なパッティングで藤本にくらいついた。解説の丸山茂樹や深堀圭一郎が「あの年齢でヘッドが加速し続ける、緩まないパッティングはすごい」とつぶやく通り、根っからの勝負師はグリーン上で自らを鼓舞し、相手を威圧し続けた。マッチプレーかと見紛うほどの気合いは、プレーオフでも生きた。
「道具も進化して、若い選手には飛距離で差をつけられてしまう。でも、パットは下手にはならない」。プレーオフ2ホール目で、18番ティが前に出されて「次に行くと負ける」と直感した。「飛距離で優る藤本くんのほうが有利だから」と、勝負師は薄めに読んだラインを見事真ん中から沈め、再び右拳を突き上げて吠えた。十数億円を稼ぎ出してきた愛用するオデッセイ『ホワイトホット#5』は、この日も勝負がかかる場面ほど意図どおりに動いた。
活きのいい若手を“かわいがる”のが大好きな谷口。オフの合宿に呼んで挑戦するのも若手、ツアー転戦中の食事や練習ラウンドに若手を誘う理由は「元気をもらえるから」と、感謝を口にする。と同時に「若い子は、上手いし飛ぶけど、ほんとに勝つ気はあるのかな?」と苦言も。目の前の強い相手を倒すことに全精力を傾ける、根っからの勝負師魂を受け継ぐ者の登場を心待ちにしている。
ジャンボ尾崎の記録を塗り替える最年長公式戦勝利者となり、新たに5年シードを獲得。「僕には長いし重いです。2年くらい誰かにあげる」と、コース外では斜に構えて語るのも“いつもどおり”。インタビューでは愚痴と弱音を吐いていたが、いくつになってもコース内で若手いじりをやめる気はないだろう。それが自分のプレーの“若さ”を保つ秘訣であり、根っからの勝負好きなのだから。
【谷口徹の優勝セッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:ヤマハ RMXプロトタイプ33
(9.5°、ツアーAD PT-6X、45インチ)
3W:キャロウェイ GBBエピック(15°)
3U:タイトリスト 915H (21、23°)
4I〜Pw:ヤマハ RMX 116 ツアーブレード
A,SW:タイトリスト ボーケイSM5(52,58°)
PT:オデッセイ ホワイトホット ♯5
BALL:タイトリスト プロV1x