＜ANAオープンゴルフトーナメント　初日＞◇17日◇札幌ゴルフ倶楽部・輪厚コース(7,063ヤード・パー72)

　ディフェンディングチャンピオンが思い出の輪厚で最高のスタートだ。北海道にある札幌ゴルフ倶楽部・輪厚コースで開幕した「ANAオープンゴルフトーナメント」の初日。矢野東が7つのバーディを量産し6アンダーで久保谷健一、小田孔明と共に首位タイに立った。1打差の4位タイに谷口徹、兼本貴司、昨年大会2位タイの中嶋常幸、4アンダー7位タイに石川遼らがつけている。

遼、7位タイ発進！成長の証、18歳初ラウンドはノーボギー！

　石川、谷原秀人とのペアリングで初日から大ギャラリーの中スタートした矢野は13番でバーディを奪うと、アイアンショットを次々にピンにからめ危なげないゴルフを披露。15番、18番とバーディを奪い前半を3アンダーで折り返す。後半も勢いは衰えず2番、4番、7番とバーディ、8番でアプローチのミスから長いパーパットを残しボギーを叩くもピンチはこれだけ。最終9番では3打目をベタピンにつけバーディフィニッシュを決めギャラリーを熱狂させた。

　矢野は現在賞金ランキング29位。平均パット率はツアーで5本の指に入るなどゴルフは好調ながら結果につながらず、昨年賞金ランキング2位の男としては不本意なシーズンを送っていた。しかし、「サン・クロレラクラシック」で今季初のトップ10入りを果たすと、「VanaH杯 KBCオーガスタゴルフトーナメント」では5位タイ、そして先週開催の「韓国オープン」で11位タイ、そしてこの初日の爆発とようやくエンジンがかかってきたようだ。

　「期待はしていましたけど、スコアになったんで良かったです。自分の中で満足のいく内容でしたね」と初日の好スコアに笑みを浮かべた矢野。さらに、好調の矢野を後押しするのが自身2勝目の舞台である輪厚の舞台だ。「コース、グリーンの速さとかイメージはものすごく良いですね。去年の続きで第5ラウンドをやっているような感覚だった」片山晋呉とのデッドヒートを制し3年ぶりの優勝を挙げ、プロゴルファーとして1つの壁を破ったこの地は誰よりも気合いが入る。雨の影響もあり初日はグリーンが柔らかめだったが「これから硬くなっていけば、僕にとっては言うことないですね」札幌の明日の予報は晴れ。連覇に向け視界は良好だ。