＜日本オープンゴルフ選手権競技　1日目＞◇15日◇武蔵カントリークラブ・豊岡コース(7,083ヤード・パー72)

　埼玉県にある武蔵カントリークラブ・豊岡コースで開幕した、国内男子メジャー第3戦「日本オープンゴルフ選手権競技」。平日にも関わらず7,843人ものギャラリーを集めた初日を終え、日本オープン初挑戦の野仲茂、今季躍進を続ける山下和宏が4アンダーで首位タイ、ツアー選手権に続くメジャー2勝目を狙う五十嵐雄二、今季2勝の藤田寛之らが1打差の3位タイにつけている。石川遼は2アンダーの10位タイ、片山晋呉はイーブンパー21位タイ、池田勇太は出だしのダブルボギーが響き2オーバーの45位タイとやや出遅れた。

「まずは第一関門突破」石川遼、2アンダー10位タイ発進！

　4番での3パットのダブルボギー以外は難コースを相手に完璧なラウンドで首位に立った山下は、この日の6つのバーディすべてが4メートル以内とアイアンショットが絶好調。昨日の雨の影響でグリーンが止まりやすくなっていることもあったがチャレンジ育ちのショットメーカーの力を随所に披露した。今季はトップ5に2度食い込みながらも初優勝が遠く、「ANAオープン」では2位タイに入りながらももう一歩が届かない自分のふがいなさに涙した。「良いスタートが切れたので自信を持ってあと3日間やるだけ。まだ始まったばかりなので余韻に浸ったり、緊張している場合じゃない」大会前に左肩甲骨を痛めるなど体調は万全ではない、それだけに勝利はいつも以上に気持ちを強く持てるかにかかっている。「憧れの舞台」と語るビッグタイトルで何度も跳ね返された壁をぶち破る。

　大会連覇の偉業達成を目指す片山は出だしの2番、4番とボギーを叩く苦しいスタート。それでも5番、9番とバーディを奪い前半のうちにイーブンパーに復帰してみせる。後半はなかなかチャンスの来ない我慢のゴルフを強いられるが17番、18番のピンチも気合いでパーセーブ。ディフェンディングチャンピオンはイーブンパーの21位タイと静かなスタートとなった。この日の内容に「一番良いスタートだと思う」と語った片山。まだ初日とあって言葉少なだが、「(連覇がかかっていることは)自分が一番わかっていますから」と胸の内に秘めた闘志を覗かせた。

【初日の順位】
1位T：野仲茂(-4)
1位T：山下和宏(-4)
3位T：五十嵐雄二(-3)
3位T：松村道央(-3)
3位T：ハン・リー(-3)
3位T：日置豊一(-3)
3位T：藤田寛之(-3)
3位T：永野竜太郎(-3)
3位T：手嶋多一(-3)
10位T：石川遼(-2)他6名