＜BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ　事前情報◇5日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース （茨城県）◇7430ヤード・パー71＞

「この試合で勝つことはすごく意味があることなので、しっかり自分らしいプレーを続けて、また優勝を目指して頑張ります」

今季国内メジャー初戦をディフェンディングチャンピオンとして迎える金谷拓実。国内メジャー2勝目がかかるこの大会で優勝すると、7月のDPワールド（欧州）ツアー「BMWインビテーショナル・オープン」出場権という、ありがたい“副賞”もついてくる。

日本の試合は5月序盤の「中日クラウンズ」以来で、そのあいだは海外メジャー「全米プロ」、米テキサス州で行われた「全米オープン」の予選会に出て、本戦出場権を獲得した。

「パッティングのミスが多かった」と、海外の2試合ではグリーン上に課題を残した。先週のオフは「パターを一生懸命練習した」と集中的に取り組んだ。「しっかり修正できたと思うので、今週いい状態で迎えられたと思います。ティショットもアイアンもすごくいい感じ」と今季2勝目が期待できる状態で挑んでいく。

大会が開催される宍戸ヒルズCC 西Cについては「（ツアーでは）一番難易度が高いコースだと思うので、本当に実力がないと勝てない」と警戒心は強い。とくに「14番からの残り5ホールは難しいというか、すごくチャレンジングなホールが続く。池が絡んだり、ボギー、ダブルボギーも出るホール」とインコースの中盤からが勝負のカギとなりそうだ。

終盤の17番パー4はグリーン手前の平地が、右の池に向かって傾斜するというコース改修がされ、難易度が上がっている。しかし、「（例年よりも）少しラフが短くなって、積極的にプレーすることができる」とラフからでもグリーンを狙いやすい状況でもある。「よりたくさんバーディを狙っていく選手が増えていくんじゃないかなと思います」と伸ばし合いも予想される。

「リスクを冒してでも積極的なプレーをしていかないと。勇気を持ったショットを打てないと、優勝に届かない。ギャラリーの皆さんには、ワクワクして（終盤の）残り5ホールを見てほしいなと思います」。観客の心に響くプレーを届けるつもりだ。

また、先週の「全米女子オープン」でメジャー2勝目を挙げた笹生優花についても言及。「テレビで見ていました。すごいですよね」と感銘を受けていたことを明かした。

「テレビで見ていてもグリーンがカチカチと分かるし、そんな中、ロングアイアンで高い球で止めていた。ショットのセーブが本当にすごかったです」と笹生の力強いプレーに脱帽。「ほかの日本の選手も頑張っていたので、すごく刺激をもらいました」と話した。

そんな日本の女子選手から受けた刺激を、今大会へのモチベーションに変えていく。「しっかり結果に表れたら、来週に向けて弾みがつくかな」と全米オープンに向けて自信をつけたいところ。その前に、まずは母国のメジャータイトルをつかみにいく。（文・高木彩音）