<Sansan KBCオーガスタ 事前情報◇21日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>
会場から車で20分のところに自宅がある手嶋多一が、今年も芥屋の舞台で戦う。初出場した1994年大会から今年で29回目の出場で、2006年大会の覇者でもある。「推薦をいただいてありがたいです」とシニアツアーが主戦場のなかで、レギュラーツアーに出られるチャンスができたことに喜びを感じている。
今季、レギュラーツアーに出場するのは「日本プロ」以来5回目。「メーンがシニアでも予選は通りたい」という気持ちで挑んでいる。ここ福岡の8月はとても暑い。この日も最高気温が35度以上で、プロアマのラウンドを終えた手嶋は汗だくだった。「風がなかったからね…。もうちょっと涼しいはずなんですけどね。きょうはちょっと暑い」と額の汗を拭った。
今大会ではどうしても上位に入りたい。「ここで頑張って、この後もリランキングとかでなんとか出られればという気はしてます。一つでも多くレギュラーに出たい。チャレンジ(下部ツアー)も出てますので、その辺はまだ挑戦していきたい」。“一軍”の舞台で戦うことへの欲求は強い。今週トップ10に入れば、次戦の出場権を確保できる。今週からの2戦で結果を残し、リランキング上位で後半戦の出場資格を得ることが最大の目標だ。
「自分の可能性じゃないですけど、それを見てみたい。シニアにばかり出ていると、シニアのゴルフになるんじゃないかなって、ちょっと思っていて。若い選手と、もう少し戦ってみたいです」
同じくシニアツアーで戦う藤田寛之が6月の「全米シニアオープン」で2位。7月の「全英シニアオープン」でも4日間を戦った。「うれしかったです。ああいうのは僕らにも刺激」とモチベーションにつながっている。
昨年大会ではトータル5アンダー・41位タイで終えている。今年も4日間を戦うことが目標ではあるが、トップ10に入れば来週の「フジサンケイクラシック」(山梨県、富士桜CC)への出場権が得られる。フジサンケイ終了後に第1回リランキングが実施されるとあって、是が非でも切符をつかみとりたい。
現在リランキングは29位。後半戦出場のためにも、“芥屋”から“富士桜”へと道をつなげたい。(文・高木彩音)