• カテゴリ別に見る
  • ギア
  • レッスン
  • ライフ
  • 漫画
  • ALBA TV TOP
  • 新着動画
  • マイナビネクストヒロインツアー
  • トッププロのレッスン
  • 話題のギア・ゴルフクラブ
  • 女子プロの素顔に迫る
  • バラエティ / 密着ドキュメント
  • ゴルフニュース / 業界情報
  • プロコーチのレッスン
  • 注目のネクストヒロイン
  • トーナメント中継
  • ゴルフ界のSNS
  • 雑誌出版
  • ショッピング
  • ゴルフ場予約
  • 連載
  • ゴルフ辞典
  • プレゼント
  • ALBA 公式SNS
  • facebook
  • X
  • instagram
  • LINE お友達登録
  • YouTube (ALBA TV)
  • 関連サイト
  • Regina-Web
  • マイナビネクストヒロイン公式
  • 掲載されている全てのコンテンツの無断での
    転載、転用、コピー等は禁じます。
    © ALBA Net

    ALBA Net  ゴルフ

    メルマガ登録
    注目!
    • 女子プロ写真館
    ツアー情報

    JGTOツアー

    国内男子

    日本オープン連覇の快挙達成! その裏にあった中嶋常幸とキャディーの心温まる物語【名勝負ものがたり】

    歳月が流れても、語り継がれる戦いがある。役者や舞台、筋書きはもちろんのこと、芝や空の色、風の音に至るまでの鮮やかな記憶。かたずを飲んで見守る人の息づかいや、その後の喝采まで含めた名勝負の舞台裏が、関わった人の証言で、よみがえる。

    配信日時:2022年9月13日 23時00分

    • JGTO
    1991年「日本オープン」を連覇した中島常幸
    1991年「日本オープン」を連覇した中島常幸 (撮影:ALBA)
    この記事の写真 1 枚を見る
    眼前には日本海が広がる。本州最西端の地からほど近いシーサイドコース、下関ゴルフ倶楽部で行われた1991年の日本オープンは、最大瞬間風速14メートルが吹き荒れる難コンディションのもとで開幕した。太平洋上には台風21号があり、離れてはいたが下関にも少なからず影響があった。

    この大会、中嶋常幸にとって大きな意味を持っていた。85年の東名古屋大会、翌86年の戸塚・西大会と連覇を成し遂げた中嶋は、前年の90年小樽大秋大会でジャンボ尾崎との接戦を制し日本オープン3勝目。2度目の連覇、戦後最多となる大会V4がかかっていたからだ。

    ■2日目の上がり3ホールで大叩き■

    だが、やはり連覇は容易ではなかった。2日目の大詰め、16番からボギー、ボギー、ダブルボギー。最悪の上り3ホールとなり、初日のイーブンパー・9位から2オーバーの11位に後退した。首位との差は2打から6打まで広がり優勝ははるか彼方へと遠のいた。このとき、中嶋(当時36歳)はキャディーの波場イサク(当時24歳)に対し、つい厳しい言葉を浴びせてしまった。

    「まあ、よくある選手がキャディーに当たるということ」と中嶋は当時の状況を振り返った後、「でも、イサクはそれでもへそを曲げることなく『はい、そうですね』と受け入れてくれた。ひと回りも違うけど、彼にはそういう言葉すら受容できる力があった。(中嶋よりも)ひと回りも若いのに、包容力があるんです」と続けた。

    雨降って地固まる。このやり取りにより、中嶋と波場の信頼関係はさらに深まった。それが決勝ラウンドに入ると、驚異的な粘りへとつながっていった。3日目も強風と雨がたたきつけ、トータルアンダーパーの選手は誰もいなくなる。悪コンディションの中、中嶋は1アンダーの71で回り通算1オーバー、首位に1打差の4位で最終日へと突入した。

    この後、長く語り継がれるドラマの幕が開かれる。トップに並んでいた牧野裕、室田淳、溝口英二の3人がズルズル後退。スコアカードどおりにパーを重ねる中嶋は、早くも5番で単独のトーナメントリーダーとなった。

    6番でついにバーディーが来てトータルイーブンパー。ところが優勝への視界が開けた7番、441ヤードのパー4で悪夢のような出来事が起きた。ティーショットが右のラフにつかまり、第2打はボールの下をくぐりまさかのテンプラ。続く3打目が、あろうことかOBゾーンに消える。なんとこのホール、ダブルパーの8を叩いてしまった。

    一気に4オーバーまで後退。だがこのとき、中嶋の耳に波場の明るい声が飛び込んできた。「さあ、ここから始めましょう!」。2日目の事件から、ここまでの間に築かれた信頼関係があればこそ、中嶋の心にこの言葉が染み渡る。

    ■キャディのひと言から再びトップへ■

    「よし、やってやろうという気になれた。あんなに平常心で、次のホールに迎えられたことはなかった」と、中嶋は振り返る。

    さすがにこれは立ち直れまい。誰もが中嶋の脱落を予想した8番ホール。予想をひっくり返すさらなるドラマが始まった。8番をバーディーでひとつスコアを取り戻すと、9番でも右のラフからグリーンをとらえる。「下りのスライスラインを入れて、トップに並んだ」(中嶋)。11番でボギーを叩いても動じない。難所が続くインコースをしのいでしのいで、最終ホールにたどり着いた。このとき中嶋は3オーバー。すでに1時間近く前に須貝昇が通算2オーバーで上がっていた。最終18番でバーディー以上の結果を残すしか、2連覇の可能性はない状況にまで追い込まれた。

    その土壇場で、中嶋のティーショットは右のラフにつかまったが、前は開けておりグリーンが狙えた。第2打はピンの奥25メートルについた。この勝負のパット、やや上りのスライスラインを最後は右カップからねじ込んで、ガッツポーズ。値千金のバーディーをもぎ取り、須貝と一騎打ちのプレーオフに持ち込んだ。

    須貝は約1時間待たされていた。最後の最後で追いついた中嶋。プレーオフは17番、224ヤードのパー3から。先に打つのは中嶋。追いついた勢いそのままに、3番アイアンでピン下3メートルにピタリとつけた。一方、須貝は5番ウッドでグリーンを狙うも、左からの風に押されてグリーンを右奥に外してしまった。

    ■あそこまで『やってやろう』という気持ちになったことはなかった■

    追い込まれた須貝は、このアプローチで積極的にカップを狙ったが、ボールは無情にも2.5メートルオーバー。さらに形勢は悪くなった。中嶋は1パットで優勝という場面。狙っていったパットはカップの右フチから滑るように1回転して外れた。思わずヒザから崩れ落ちた中嶋だが、苦笑しながらタップインのパー。一方の須貝は入れれば次の18番ホールへと持ち越せる、勝負のパット。しかしボールは無情にもカップの右を抜けていった。

    その瞬間、中嶋は一瞬再び崩れ落ちたが、すぐに立ち上がり、須貝と握手。駆け付けた律子夫人と歓喜の抱擁を交わし、2度目の日本オープン連覇を喜んだ。今、31年前の快挙を振り返って、中嶋は言う。「あの試合は、本当に(キャディーの)イサクに助けられた。8を打ってさえも精神的なダメージがなかったのは、イサクのおかげ。長いこと選手をやってるけど、あそこまで『やってやろう』という気持ちになったことはなかったもの」と。そう一気に語ってから、「キャディーって、ものすごく大事な存在なんだと、改めて分からせてもらった優勝だった」と、締めくくった。

    コースの上で、唯一の味方であるキャディーの存在。2人の信頼関係が究極のレベルまで達したとき、コンビの力は3倍、4倍にも膨れ上がる。難所下関で中嶋は、それを多くのファンに証明して見せた。(日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
    眼前には日本海が広がる。本州最西端の地からほど近いシーサイドコース、下関ゴルフ倶楽部で行われた1991年の日本オープンは、最大瞬間風速14メートルが吹き荒れる難コンディションのもとで開幕した。太平洋上には台風21号があり、離れてはいたが下関にも少なからず影響があった。

    この大会、中嶋常幸にとって大きな意味を持っていた。85年の東名古屋大会、翌86年の戸塚・西大会と連覇を成し遂げた中嶋は、前年の90年小樽大秋大会でジャンボ尾崎との接戦を制し日本オープン3勝目。2度目の連覇、戦後最多となる大会V4がかかっていたからだ。

    ■2日目の上がり3ホールで大叩き■

    だが、やはり連覇は容易ではなかった。2日目の大詰め、16番からボギー、ボギー、ダブルボギー。最悪の上り3ホールとなり、初日のイーブンパー・9位から2オーバーの11位に後退した。首位との差は2打から6打まで広がり優勝ははるか彼方へと遠のいた。このとき、中嶋(当時36歳)はキャディーの波場イサク(当時24歳)に対し、つい厳しい言葉を浴びせてしまった。

    「まあ、よくある選手がキャディーに当たるということ」と中嶋は当時の状況を振り返った後、「でも、イサクはそれでもへそを曲げることなく『はい、そうですね』と受け入れてくれた。ひと回りも違うけど、彼にはそういう言葉すら受容できる力があった。(中嶋よりも)ひと回りも若いのに、包容力があるんです」と続けた。

    雨降って地固まる。このやり取りにより、中嶋と波場の信頼関係はさらに深まった。それが決勝ラウンドに入ると、驚異的な粘りへとつながっていった。3日目も強風と雨がたたきつけ、トータルアンダーパーの選手は誰もいなくなる。悪コンディションの中、中嶋は1アンダーの71で回り通算1オーバー、首位に1打差の4位で最終日へと突入した。

    この後、長く語り継がれるドラマの幕が開かれる。トップに並んでいた牧野裕、室田淳、溝口英二の3人がズルズル後退。スコアカードどおりにパーを重ねる中嶋は、早くも5番で単独のトーナメントリーダーとなった。

    6番でついにバーディーが来てトータルイーブンパー。ところが優勝への視界が開けた7番、441ヤードのパー4で悪夢のような出来事が起きた。ティーショットが右のラフにつかまり、第2打はボールの下をくぐりまさかのテンプラ。続く3打目が、あろうことかOBゾーンに消える。なんとこのホール、ダブルパーの8を叩いてしまった。

    一気に4オーバーまで後退。だがこのとき、中嶋の耳に波場の明るい声が飛び込んできた。「さあ、ここから始めましょう!」。2日目の事件から、ここまでの間に築かれた信頼関係があればこそ、中嶋の心にこの言葉が染み渡る。

    ■キャディのひと言から再びトップへ■

    「よし、やってやろうという気になれた。あんなに平常心で、次のホールに迎えられたことはなかった」と、中嶋は振り返る。

    さすがにこれは立ち直れまい。誰もが中嶋の脱落を予想した8番ホール。予想をひっくり返すさらなるドラマが始まった。8番をバーディーでひとつスコアを取り戻すと、9番でも右のラフからグリーンをとらえる。「下りのスライスラインを入れて、トップに並んだ」(中嶋)。11番でボギーを叩いても動じない。難所が続くインコースをしのいでしのいで、最終ホールにたどり着いた。このとき中嶋は3オーバー。すでに1時間近く前に須貝昇が通算2オーバーで上がっていた。最終18番でバーディー以上の結果を残すしか、2連覇の可能性はない状況にまで追い込まれた。

    その土壇場で、中嶋のティーショットは右のラフにつかまったが、前は開けておりグリーンが狙えた。第2打はピンの奥25メートルについた。この勝負のパット、やや上りのスライスラインを最後は右カップからねじ込んで、ガッツポーズ。値千金のバーディーをもぎ取り、須貝と一騎打ちのプレーオフに持ち込んだ。

    須貝は約1時間待たされていた。最後の最後で追いついた中嶋。プレーオフは17番、224ヤードのパー3から。先に打つのは中嶋。追いついた勢いそのままに、3番アイアンでピン下3メートルにピタリとつけた。一方、須貝は5番ウッドでグリーンを狙うも、左からの風に押されてグリーンを右奥に外してしまった。

    ■あそこまで『やってやろう』という気持ちになったことはなかった■

    追い込まれた須貝は、このアプローチで積極的にカップを狙ったが、ボールは無情にも2.5メートルオーバー。さらに形勢は悪くなった。中嶋は1パットで優勝という場面。狙っていったパットはカップの右フチから滑るように1回転して外れた。思わずヒザから崩れ落ちた中嶋だが、苦笑しながらタップインのパー。一方の須貝は入れれば次の18番ホールへと持ち越せる、勝負のパット。しかしボールは無情にもカップの右を抜けていった。

    その瞬間、中嶋は一瞬再び崩れ落ちたが、すぐに立ち上がり、須貝と握手。駆け付けた律子夫人と歓喜の抱擁を交わし、2度目の日本オープン連覇を喜んだ。今、31年前の快挙を振り返って、中嶋は言う。「あの試合は、本当に(キャディーの)イサクに助けられた。8を打ってさえも精神的なダメージがなかったのは、イサクのおかげ。長いこと選手をやってるけど、あそこまで『やってやろう』という気持ちになったことはなかったもの」と。そう一気に語ってから、「キャディーって、ものすごく大事な存在なんだと、改めて分からせてもらった優勝だった」と、締めくくった。

    コースの上で、唯一の味方であるキャディーの存在。2人の信頼関係が究極のレベルまで達したとき、コンビの力は3倍、4倍にも膨れ上がる。難所下関で中嶋は、それを多くのファンに証明して見せた。(日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗)
    連載

    名勝負ものがたり

    JGTO (国内男子) メニュー
    ツアーTOP
    年間日程
    ニュース一覧
    ライブフォト一覧
    ツアー登録選手
    記録成績

    JGTOツアー 週間アクセスランキング

    ツアー別に見る

    全ツアーTOPJLPGA (国内女子)
    JGTO (国内男子)LPGA (米国女子)
    PGA (米国男子)DP World (欧州男子)
    AsianLIV GOLF
    ステップアップネクストヒロイン
    PGAシニアABEMA
    アマチュア・他LADY GO CUP

    大会情報

    1. JGTO (国内男子)
      2024年11月21日 11月24日
      開催中
      カシオワールドオープン
    2. JLPGA (国内女子)
      2024年11月21日 11月24日
      開催中
      JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ
    3. PGA (米国男子)
      2024年11月21日 11月24日
      開催前
      ザ・RSMクラシック
    4. LPGA (米国女子)
      2024年11月21日 11月24日
      開催中
      CMEグループ・ツアー選手権
    5. DP World (欧州男子)
      2024年11月21日 11月24日
      速報中
      オーストラリアPGA選手権
    6. Asian
      2024年11月21日 11月24日
      開催中
      LINK香港オープン
    7. PGAシニア
      2024年11月22日 11月24日
      開催前
      いわさき白露シニア
    8. アマチュア・他
      2024年11月19日 11月22日
      開催中
      JLPGAファーストQT【A地区】
    9. アマチュア・他
      2024年11月19日 11月22日
      開催中
      JLPGAファーストQT【B地区】

    おすすめコンテンツ

    アルバをラインの友達に追加するバナー。アルバからおすすめの記事がラインに届きます

    関連サイト