7月の国内メジャー「日本プロ」でプロ初優勝を果たした杉浦悠太が、来季の賞金王獲りを宣言した。
用具契約を結ぶミズノが13日、兵庫・よみうりゴルフウエストコースで開催した「ミズノブランドアンバサダーズミーティング」に手嶋多一、時松隆光、武藤俊憲らの契約プロとともに参加。未発表アイアン「ミズノプロ プロト」を試打するなど、来季に向けて担当者と打ち合わせを終えたあとに取材に応じ、さらなる飛躍を期す2025年シーズンのでっかい目標を披露した。
「プロ1年目の今年はたくさんのことを経験できて、自信もついた。何勝したいとかは特に考えていないけど、来年は賞金王を目指します」
日大4年時の昨年11月に「ダンロップフェニックス」でツアー史上7人目のアマチュアVを達成し、その日のうちにプロ転向。実質プロ1年目の今季は国内メジャーでプロ初優勝をつかんだ。初日からの首位を守る完全Vに加えて、史上最速となるプロ転向後12試合目での日本プロ制覇という記録ずくめの初優勝だった。
しかし、その直後に右ひじ痛に見舞われて、欠場が続いた。本格復帰は9月末の「バンテリン東海クラシック」までずれ込んだ。それでも、10月の米ツアー日本大会「ZOZOチャンピオンシップ」で日本勢最上位の6位に入り、完全復活をアピール。「日本プロのあとにしばらく試合を休んだことはすごく悔しかったけど、初めて出たPGAツアーで上位を争えて、トップ選手たちを間近で見られたことはすごく良かった」と収穫の多いルーキーイヤーとなった。
ケガによる夏場の欠場で賞金王争いからは脱落し、賞金ランキングは11位に甘んじた。だからこそ、来季の目標を問われると、迷うことなく賞金王と答えた。
「プロ初優勝も、ケガをしたことも、PGAツアーに出場できたことも経験。本当に今年はたくさんのことを経験できたと思います」。23歳になった今年を漢字一文字で表すと「ちょっと伝わりにくいかもしれないけど、『経』ですかね」。
今年の『経験』を生かすプロ2年目の来季。この日テストした新アイアンも「打感もいいし、抜けもいい。何より見た目がすごくいいんです」と大きな武器となるはずだ。オフは練習とトレーニングの日々。「飛距離を伸ばしたいし、そのための体づくりにも取り組みたい」。
今季は18試合に出場し、予選落ちは1試合だけ。一冬越してパワーアップすれば、来季の漢字一文字は間違いなく『王』となるはずだ。(文・臼杵孝志)