<パナソニックオープン 最終日◇22日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ(兵庫県)◇7100ヤード・パー72>
雨が降りしきるなか、石川遼は3バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「72」でラウンド。トータル6アンダー・48位タイで終えた。
「最近こういう感じの週が続くんですけど、常に課題もあって、向き合って全力でやれている。こういう(結果が出ない)ときもあるなと思いますし、なかなか流れが来なかったなと思うんですけど、流れが来ないなりになんとかやれたと思う。収穫があった」
最終日はフェアウェイをとらえたのが14ホールのうち6回で、後半の1番ではティショットを右に曲げてOBを喫した。「きょうはその(1番での)ショットぐらいしか、そんなに悪いショットがなくて。確かにフェアウェイには行ってなかったので、チャンスをちょっと作れなかったですね」。今大会のコースはボールがしっかり隠れてしまうほどラフが長く、入れればスコアを落としてしまう確率が高かった。
そのなかでも、3番でチップインバーディを奪取。パーオンは13回と安定感があり、スコアを崩すことはなかった。「試合で出来ていなかった部分で言うと、先週よりも今週のほうが倍ぐらい実践できている。一歩進めたかなというところ。自分的には手応えを感じている」。課題としているのは「飛距離を出したり、ボールにしっかり当てようとしたりする、理想の動き」だが、それを4日間で実践できたことは大きい。
今週17日に33歳の誕生日を迎えた石川。ギャラリーホールとなっている17番パー3ではサプライズもあった。グリーンに上がろうとしたとき、「33歳の誕生日を迎えました、石川遼選手です」と紹介のアナウンスが流れた。すると、MCがバースデーソングを歌い、ギャラリーからは「おめでとう~!」など祝福の言葉と大きな拍手が送られた。
これには石川も笑顔を見せ、「うれしかったです。だいぶ盛り上がっていた。ほかのホールをプレーしていても(17番の盛り上がりが)すごく良く分かる。大会の皆さんが盛り上げようとしてくれていて、すごくありがたいですね」とうれしいバースデーウィークの締めくくりとなった。
これで8月の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」から6連戦をこなした。来週の「バンテリン東海クラシック」はスキップし、1週間のオフに充てる。「連戦が続く中で、どこかで休まなければ自分のパフォーマンスを最後まで維持できない」とチームで話し合い決断した。オフは休養とトレーニングに勤しむ。
「今週は得たものが大きかった」。この4日間での収穫を結果に結びつけるためにも、実りある一週間にしたい。(文・高木彩音)