<Sansan KBCオーガスタ 3日目◇24日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>
シーズン23試合の国内男子ツアーも今週から後半戦に突入。6月に今季1勝を挙げている石川遼は、自身のゴルフと改めて向き合っている。前戦の「横浜ミナト Championship 〜Fujiki Centennial〜」では「低い球を打つ練習」を行いながらスイングの調整。そして同大会の2日目には、エースパターを投入していた。
それは2010年から手放せない石川好みのハイトゥデザインである『オデッセイ プロタイプiX #9』。ヘッドはところどころサビついていて、グリップはツルツルのまま。石川のこだわりを感じ、年季が入っているのが一目瞭然の“シブい”パターだ。
同大会の3週間ほど前のオープンウィーク中に出場したツアー外競技のときに久しぶりに手にし「自分のなかでいいフィーリングが戻ってきたなという感じがあった」と懐かしさもありつつ、「久しぶりに手に取ったときに、やっぱり動かしやすかったというのはありますね」と手に馴染んだ感触がしっくりときたという。
ツアー19勝目となった「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」のときは『オデッセイ ホワイト・ホットXG #7Hプロトタイプ』を使用していた。ヘッドの形もまったくちがければ、センターシャフトである点も大きく異なる。
「ヘッドの動かし方だったり、けっこう強制されていたのかなという感じもある。“L字”を振ってみると、自分にはこう動かしやすいなというのと、アドレスもしっくりくるのかなという感じです」
かつて平均パットのスタッツでトップに立ったこともある。信頼をおくパターは「いい感じで(イメージが)出ているので、これからしっかりと練習して調整して頑張りたいなという感じですね」と今週はまだ納得できる数字を残せていないが、ここから好感覚を取り戻していく。
今週は3日目を終えてトータルイーブンパー・59位タイ。最終日は“裏街道”からスタートしていく。「自分的には納得できるショットもありました。結果がよかったり悪かったりというのは置いておいて、割と納得いく形のものは多かったですし、また明日、しっかりといい1日にしたいなと思います」。スイング、ギアと調整している状況のなか、最大限のパフォーマンスを発揮して、次戦につながるプレーをしたい。(文・高木彩音)