<ゴルフ日本シリーズJTカップ 2日目◇29日◇東京よみうりCC(東京都)◇7002ヤード・パー70>
“逆転賞金王”がかかる金谷拓実が好プレーを披露した。6バーディ・1ボギーの「65」をマーク。トータル4アンダー・4位タイで週末に駒を進めた。
1オーバー・17位タイだった初日終了後には、「なかなかいいプレーができなかった。アイアンショットが良くなかったので、修正して2日目にたくさんバーディを獲れるように頑張ります」と話していた通り、この日は6バーディを奪取し、有言実行した。
「アイアンショットがすごく良くなったので、チャンスを多く作れた。本当にいいプレーができたと思います」と振り返る。前日のラウンド後に行った練習で「少しずつ感触も良くなってきていた。きょうはそれが良かった」と成果を実感。パーオン率は『61.111%』から『72.222%』に向上し、調整の成果が数字にも表れた。
開催前の火曜日には「初日の組合せはランキング順に決まる。そのとき(昨年)も組全体にプレッシャーがかかって、自分もいいプレーができなかった。それがこの大会の面白いところでもあると思う」と、最終戦ならではの緊張感について語っていた。今年も初日にスコアを伸ばせなかったが、「ある程度開き直ってプレーできたと思う」と、気持ちを切り替えたことが好結果につながった。
金谷の賞金ランキングは2位(1億955万1222円)。1位の平田とは288万9657円の僅差だ。平田も初日は2オーバー・19位タイと出遅れていたが、この日はボギーなしの4バーディ「66」でプレー。トータル2アンダー・10位タイに浮上した。金谷はラウンド中に平田のスコアを「ほとんど見なかったけど、本当にいいプレーをしていたと思う。僕も自分らしいプレーができたら」と上がってから結果を確認。ライバルの好プレーに闘争心を高めた。
現在、二人の差は2打。ともにスコアを伸ばしており、調子は悪くない。「いつも通り変わらずに、その日のベストを尽くしてやっていきたい」と、気負うことなく3日目に挑んでいく。逆転賞金王へのラストスパートがいよいよ本格化する。(文・高木彩音)