<中日クラウンズ 初日◇2日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース (愛知県)◇6557ヤード・パー70>
平均飛距離300ヤード越えの河本力が、”アイアン攻め”を撤回。トータルで8回もドライバーを握り、7バーディ・4ボギーの3アンダー「67」でラウンド。今季初のアンダーパー発進を決めた。
試合前にはアイアンでの攻略を宣言していたが、結局パー3を除く14ホール中8ホールでドライバーを握った。「2番アイアンとかで刻んだほうがもっといいバーディチャンスについたのかもしれないですけど。ドライバーにすごく自信を持っているので」。自身の強みでもある武器が好調なことから「ドライバーで行けるところは行きたい」と初日から攻勢をかけた。
10番からスタートすると、前半4バーディ・4ボギーにパーが1つという「荒れたゴルフ」となったものの、「ベテランお二人の雰囲気が常に一定なので。すごくいい影響を受けましたね」と、同組で回った今大会優勝経験者の片山晋呉と近藤智弘の淡々としたプレースタイルのおかげもあり「冷静に最後までラウンドできた」。後半では3バーディ・ボギーなしと体勢を立て直した。
「もう本当にこれは悔しくて」と話すのが、前半の15番パー5だ。3番ウッドで放ったティショットは完璧だった。「めちゃくちゃ飛んでいたので、(2打目を)2番アイアンで狙って」と2オンできる気満々で打って行った。すると、グリーン手前から30ヤードぐらいのところに立つ木の上にボールが乗っかってしまった。
「ずっと探していたんですけど、見つからなくて。競技員さんを呼んでカートで帰って、次にまた2番アイアンで打ったら左のバンカーに入って、それで寄せて1パットでボギーだった」。満足のいくショットができていたからこそ悔しいボギーだったが、「そのあとすぐにバーディを取れたのが良かった」。平常心を保ったことでバウンスバックにつながった。
今シーズンは2試合に出場し、ともに予選落ち。今季4ラウンドはすべてイーブンパーと伸ばしあぐねていた。原因は「パッティングが決まりきらなかった」こと。それを解消してくれたのが、今週から投入した『AI-ONE JAILBIRD MINI DB』だった。距離感が合うことで「ラインも読みやすい。久しぶりにスリーパットがなかったんじゃないかな」とタッチがかみ合い、久しぶりの好スタートにつながった。
あすも心強い新武器と好調なショットで、今季初の決勝ラウンドへ好位置で進みたい。(文・高木彩音)