JGTOツアー
国内男子
三井住友VISA太平洋マスターズ
最終18番は「追い込まれていた」34歳・小鯛竜也がシード獲得へ希望を繋ぐ“起死回生”イーグル
シード復帰を狙う賞金ランキング74位の小鯛竜也が58位タイで予選を通過した。
配信日時:2024年11月8日 08時35分
<三井住友VISA太平洋マスターズ 2日目◇8日◇太平洋クラブ 御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>
賞金ランキング65位がシード獲得のボーダーとされるなか、同ランキング74位(704万6733円)と来季の“職場”確保へ、まさに崖っぷちに立たされる34歳・小鯛竜也。17番ホールまで予選通過は厳しい位置にいたが、最終ホールの劇的イーグルで決勝進出へ滑り込んだ。
序盤から苦しい展開となった。スタート1番でいきなりOBとしてダブルボギーを叩くと、続くホールでもボギー。9番で一つ取り返すも、後半も悪い流れは続き4ボギーを喫し、17番までにトータル6オーバーとしていた。
そして最終18番では、ティショットを修理地に入れてドロップ。ベアグラウンドからユーティリティを放つとピンおよそ1メートルにつける起死回生のショット。「追い込まれていたので、イーグルしかないと思った」。きっちりイーグルパットを沈め、18番を取り囲むギャラリーから大きな拍手を受けた。結果的にこの「-2」が決勝ラウンド進出の決め手となった。
「出だしでバタバタして、そこから耐えられればと思っていたのですが、立て続けにボギーにしちゃって…。後半は全部、外してはいけないところに外して寄せることができなかった。厳しい状態でした」と第2ラウンドを振り返った。
さらに、ここに来て頭によぎるのはシード権争い。昨年、2017年から確保し続けていたシードを手放す結果となり「すごく苦しい一年でした」と回想する。2018年は賞金ランキング62位、19年は57位、20-21年は65位、22年は67位(義務試合数不足選手5名を除く70位までにシード権)と毎年のようにシード争いに身を投じてきたこともあり「何回も経験があるので。追いかける方が気持ちは楽なのかな」。プレッシャーが無いわけではないが、まだシード獲得が見える位置に入れることは「いいこと」で決してマイナスに捉えていない。
次戦は「ダンロップフェニックス」となるが、小鯛に残された出場資格は「直近のツアートーナメントで成績上位10位以内の者」ということで、今大会の結果次第では、自身最終戦は2週後の「カシオワールドオープン」になる可能性がある。職場確保へのチャンスがどんどん狭まるなか、「ここから賞金もすごく高くなるので1打1打を大事にしたい」。いつも以上に力を込める。
10月の「日本オープン」では難コンディションとなった東京ゴルフ倶楽部で最終日は「69」をマークし16位に。「難しいコースであそこまでやれたのは良かった」と、今のゴルフの状態に手応えも感じている。「4日間を戦って、ビッグスコアを出せば分からない」。決勝進出に望みを繋いだ“イーグル”を無駄にしないよう、ここから巻き返し図る。(文・齊藤啓介)
この記事のタグ
関連記事
三井住友VISA太平洋マスターズ
三井住友VISA太平洋マスターズのニュース
- 大会3勝の石川遼は11位に後退 カップに嫌われた一日「あすまでに全力で修正」
- 金谷拓実が単独首位に浮上 1差2位に昨年覇者・今平周吾 石川遼は11位
- <中間速報>金谷拓実が単独首位、昨年覇者・今平周吾が3差追走
- ラウンド後に石川遼がゴルフクリニックでセルフ解説 練習の最後はなぜウェッジ? ピンを狙うのは何番まで
- 思い出は石川遼&星野陸也のプレーオフ「早くここに行きたい」 大会初出場・平本世中が単独首位発進