<関西オープン 事前情報◇15日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6869ヤード・パー70>
1926年から続く日本最古のオープン競技のプロアマに中嶋常幸の姿があった。最近の過ごし方を聞くと、「試合に向けては何もないので、ジュニア育成だとか、お付き合いのゴルフだとか、講演だとか…そんな感じかな」と明かす。
「男子ツアー、いけるぞこれは!」 中嶋常幸が感じた日本男子ゴルフ界の“明るい兆し”
日本最古のオープン戦「関西オープン」のプロアマに中嶋常幸が参加。そこで男子ツアー復権へ明るい兆しを感じ取った。
配信日時:2024年5月16日 03時30分
<関西オープン 事前情報◇15日◇名神八日市カントリー倶楽部(滋賀県)◇6869ヤード・パー70>
1926年から続く日本最古のオープン競技のプロアマに中嶋常幸の姿があった。最近の過ごし方を聞くと、「試合に向けては何もないので、ジュニア育成だとか、お付き合いのゴルフだとか、講演だとか…そんな感じかな」と明かす。
同組には過去に二度“賞金王”に輝いている今平周吾がいた。「トーナメントプロと一緒にトーナメントティから打つというのは久しぶりだし、今平には70ヤードぐらいはバンっと置いていかれる(笑)。しかもナイスショットしてね(笑)。こっちがナイスショットしても70ぐらいだから、ミスショットしたら100ヤードぐらいは置いてかれるしね」。現役選手の飛距離には「適わない」。だが、そう話す時の表情はどこかうれしそう。
それは男子ゴルフの魅力を感じ取ることができたから。「男子選手の球のすごさっていうのかな。自分たちが若いときとやっぱりダブらせるわけだ。『自分たちの若いころだったらこうだったな…』とか。もうそれをダブらせても“じゅうにぶん”にお釣りが来るようなすごいショットを見せてくれるからさ。『男子ツアー、いけるぞこれは!』みたいな。そんな気がしてきたね」。明るい兆しを感じ取った、そんなよろこびがある。
プロアマのプレー中は、今平から『どんなトレーニングをしてきたんですか?』と聞かれたともいう。それに対して中嶋は、自身の現役時代にしていたことや参考にしていたことを明かしていた。
「僕らのころはトレーナーもいなかったし、ジムに行くという習慣もなかった。だからどうしてもプロ野球選手のキャンプを見たりして、そういうなかで野球選手のトレーニングを参考にしたりとか、他のプロスポーツのトレーニングを参考にしていたよと」
トレーニング内容についても話していた。「もう一つは、上半身のトレーニング。昔はやっぱり(上半身を鍛えるとスイングに影響があるため)危険だからあまりできなかったけど、いまはトレーナーがいるから上半身のトレーニングもできるねって話していたよ」。昔と今で大きな変化も感じ合っていたという。
「(今平は)僕らの時代のトレーニングで、今の彼らのとの違いを感じ取ったり、参考にしたかったのかもしれないね」
中嶋は今平と回りながら改めて日本の男子ゴルフ界の可能性を感じた。「いまの男子ゴルフ界はホスピタリティも素晴らしいし、パフォーマンスも素晴らしい。よく女子と比べられてね、男子はどうしても女子を『見習え』みたいな感じがあるけど…いやいや、もう“じゅうぶん”男子はすごいよ」と讃える。
現在は茨城県の静ヒルズカントリークラブを拠点に自身が主宰する『トミーアカデミー』で、後進の育成に尽力。多くのプロも輩出するなど、その考えは着実に若い世代にも伝わっている。現役時代には青木功、尾崎将司らとともに“AON時代”を築き、レギュラーツアーで48勝を挙げた。2019年には日本プロゴルフ殿堂入りを果たしているレジェンドが感じる兆しが、より大きな光になっていけばいい。(文・高木彩音)
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