＜中日クラウンズ　2日目◇3日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース （愛知県）◇6557ヤード・パー70＞

和合戦の第2ラウンドが終了し、プロ3年目の河本力が6バーディ・1ボギーの「65」をマークし、トップに2打差のトータル8アンダー・2位タイに浮上。ツアー3勝目を狙える位置で週末を迎えることとなった。

総距離6557ヤードと国内男子ツアーでは極端に短めのコースセッティングで、ドッグレッグのホールが多くグリーンは硬くて速い。開幕前はドライバーの使用を少なくすると言っていたが、初日は8回、2日目は「きょうはドライバーを使いました。いっぱい」と10番だけアイアンで打ち、パー3を除くそれ以外のホールはすべて自身の得意な武器を握った。

「開幕からずっと調子が悪いわけではなかったので、何かが変わったというわけではないですけど、気持ち的にはすごくやりやすいというか、自分を信じきれている感じがします」

初日からショットの調子が良く、ドライバーが自信を持って振れている。あとは今週から投入した新パターとの相性が良く、昨年悩みのひとつだったパッティングも好転。河本らしく戦える体制が整っているといっても過言ではない。このまま流れを崩さずに残りの2日間に挑みたいところだ。

そんな河本の耳にあたたかい情報が入る。

河本の調子が上がり、久しぶりに上位に名前を見せたことに姉の結がうれしさのあまり涙ぐんでいたことを取材陣から聞かされた。知らなかった河本は「そうなんですか!?」と驚きのリアクションを見せるも、「めっちゃ心配をされている」と試合中も連絡がきていることを明かした。

「（心配かけてばかりは）絶対イヤなので。しっかり僕が結果を出すこと。結果でしか心配が払拭できない。しっかりやりたいです」。姉弟で切磋琢磨しあいながら戦っている二人だからこそ、互いの結果は常にチェックしている。それがモチベーションとなっている。“姉弟愛”を感じるあたたかなエピソードだった。

結は国内女子メジャー「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」に出場中。2日目を終えてトップと4打差のトータル2アンダー・10位タイで決勝ラウンドに進んでいる。今週は別の会場で“河本”の名前が一番上に表示されるかもしれない。男女両ツアーから目が離せない週末になっている。（文・高木彩音）