＜ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント！　最終日◇28日◇太平洋クラブ 御殿場コース（静岡県）◇7262ヤード・パー70＞

御殿場でニューヒーローが誕生した。25歳の桂川有人が7バーディ・ボギーなしの「63」をマーク。トータル17アンダーで3打差を逆転し、日本ツアー2勝目、欧州ツアー初優勝を果たした。

「ゾーンに入っていたのかな。高いステージに上がるために練習してきた。これで欧州ツアーに参戦できると思うと、とてもうれしいです」

首位と3打差でスタートした最終日。前半で2つ伸ばし、単独首位で迎えた後半で爆発した。10番、12番でスコアを伸ばすと、14番からは3連続バーディを奪取した。終わってみれば3打差をつける快勝。“ホスト国”の25歳が栄冠に輝いた。

勝負のバックナインでは5バーディを奪ったが、やはりプレッシャーはすさまじかった。「すごく緊張して、手も震えていた」。勝利が近づくにつれて緊張感も高まっていったが「ボードが所々あったので、確認しながら。強い気持ちを持ってやりました」とボギーフリーでゴールテープを切った。

これで欧州ツアーの2年シード権を獲得。昨季の久常涼のように、シーズン途中からでもポイントランキングでトップ10に入れば、翌年の米国男子ツアー出場権を得られる。

「これから欧州ツアーでいい成績を残して、PGAツアーに上がりたい。そこを目指していきます」

昨年は米国男子の下部ツアーにも参戦した若武者。またとないチャンスをつかみとった25歳が、大きな夢を抱えてヨーロッパに殴り込む。