＜JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品　3日目◇22日◇西那須野カントリー倶楽部（栃木県）◇7036ヤード・パー72＞

キャディをつけずセルフプレーを続ける36歳の河野祐輝 。初日はスプリンクラーに足をとられて捻挫をする“トラブル”に巻き込まれながら、3日目は9バーディ・1ボギーの「64」と大爆発。2位の石川遼とは2打差、トータル19アンダー・単独首位で最終日をスタートさせる。

「一種のすごい集中状態に入った感じ。自分の頭の中でずっと音楽が流れている中でプレーしていました。SEKAI NO OWARIの『最高到達点』という曲です。俺も最高を出しておけばいいか、ずっと、と思ってプレーをしていました」。ゾーンに入った河野がバーディを量産した。

今週好調の要因に、アイアンショットの精度を挙げる。「得意な距離は130ヤード以内ですね。今週は90～100 ヤードがチャンスに付いている」。

動物のカピバラに似ている（先輩談）ことから“カッピー”の愛称で親しまれている河野。その知名度は日に日に増しており、大会を中継するABEMAでは自他ともに認める「カピバラ界のプロゴルファー」として紹介される、一種のゆるキャラ的な存在だ。

「反響はあって、めちゃめちゃLINEがくる。返信が大変だなと思いながら、無視はよくないと思って、とりあえずグッドボタンを押してます（笑）」

最終日は初優勝を目指して、2013年の「日本プロゴルフ選手権」以来となる最終日最終組を回る。その時の同組は、松山英樹と小平智だったが、今回は石川遼と初めて同組で回る。「たぶん最終日最終組というよりも、遼くんと回るほうが緊張すると思います（笑）。ツアーに出ている以上は1度は記念に回っておきたいな」。3つ年上だがあこがれの的だ。

「今週会って遼くんが憶えていてくれて、『お久しぶりです！』とあいさつしてくれたので、好き！ってなってます」。と笑顔で話す“カッピー”。最終日も満面の笑みを咲かせたい。（文・神吉孝昌）