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1.5mのイーグルパット外し「緊張しちゃった(笑)」 それでも7バーディの塚田陽亮が急浮上のトップ10

塚田陽亮が最終日に7つ伸ばしトップ10入り。飯島茜コーチのアドバイスも奏功した。

所属 ALBA Net編集部
土屋 裕一 / Yuichi Tsuchiya

配信日時:2023年9月24日 16時05分

<パナソニックオープン 最終目◇24日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>

38歳の塚田陽亮が最終日に怒とうの追い上げをみせた。3日目終了時点で6アンダー・32位タイとしていたが、最終日はボギーを打つことなく7バーディの完璧なプレーで「65」。8位タイまで順位を上げて大会を終えた。

いい金髪です【写真】

1番パー4で幸先よくバーディを奪うと、2番、4番、6番と前半は4つのバーディ。後半に入っても勢いそのままに、14番パー4から3連続バーディを決めてみせた。今大会前までの賞金ランキングは39位。「ASO飯塚チャレンジド」の6位、「日本プロゴルフ選手権」の12位などはあるが、トップ10フィニッシュは2回だけと、ここまで目立った成績は残せていなかった。

「いやー、今日は1メートル半くらいのイーグルパットも外したし、欲を言えばいっぱいありますけど、まぁ良かったということと、最終18番が3日連続でボギーだったんですけど、そこだけはリベンジしてやろうという気持ちはありました」という言葉通り、最終日の18番はパーで切り抜けた。

「途中7個もバーディが獲れたのは、気づいたら、というのが正直なところでした。とにかくいくぞ!っていう感じでプレーしていて惜しいのをいっぱい外していたから、そっちのほうに意識があったんです」。この日7アンダーのスコアに満足するよりも、もっと伸ばせたという気持ちが強かったために、スコアを伸ばしている自覚がなかったとは驚かされる。

前日の3日目にはアンラッキーもあった。右からのフォローが吹く11番パー5のティショットでOBを打ってしまったが、「自分としてはまあまあいい当たりだったんですけど、左に突き抜けてOBでした。左に曲がってのOBではなく、ナイスショットしてのOBだったので…。飛ぶなぁオレって(笑)。でも今日は、やばい!っていうのがいいほうにいったりして、トータルでみたらプラマイゼロなんだなっていうのがあらためてわかりました」。本人いわく「怒らなくなった」という言葉からも、心の持ちようでスコアは大きく変わる。さまざまな経験を積み、塚田がみせた成長の証だ。

惜しかったというイーグルパットは15番パー5。ピンまで259ヤードの距離を3番アイアンで打って1.5メートルにつけるスーパーショットだったが、「アマチュアの気持ちがわかりました、実はイーグルパットに緊張しちゃったんですよ(笑)」とおどける。「でもね、もし15番でイーグル獲ってたら、16番のバーディはたぶんないんですよ。結局イコールで相殺されてるって思わないとね」。落ち着いた大人のプレーで見事なボギーフリーを実現した。

自身の調子については、「いま飯島茜にスイングをみてもらっているんですけど、悩んだ時にとにかくレスポンスが早いんです。かゆい所に手が届くというか、かゆかったところが1時間後にもかゆいかっていうとそうじゃないじゃないですか。すぐにキャッチボールをしてくれる。写真にコメントをつけてとても分かりやすく」と、元ツアープレーヤーでジュニア時代から親交のある飯島とのやり取りが好影響を与えている。

事実、今週の試合では、大幅なスイングチェンジをしてラウンドに臨んでいたことを明かす。「テークバックでめっちゃインに上げるんですけど、今週は逆にアウトに上げるようにしてやっていました。茜(飯島)には、とにかく今日はそれをやり続けることをアドバイスされました。それで曲がってもいいからやってくるよってスタートしました」。スイングの意識したポイント、そこを最後までやり通すことに意識を集中させることで、ミスしても心の平静は保たれた形だ。

久々のトップテンフィニッシュに笑みを浮かべた塚田。弾みをつけて2016年以来の2勝目を目指すに十分な内容だった。(文・土屋裕一)

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