今季4勝を挙げ、賞金ランキング2位で終えた平田憲聖が2日に行われたジャパンゴルフツアー表彰式「JAPAN GOLF AWARD 2024」で『最優秀新人賞 島田トロフィー』、『ゴルフ記者賞』を初受賞した。
式には全身黒のスーツ姿に赤いネクタイで登場。この赤ネクタイには報道陣の笑いを誘う“裏話”があった。実は今回、「登壇するとも表彰されるとも思っていなかった」と自身が賞を受け取ると思ってはいなく、「ネクタイを持ってきていなかった…」と、アクシデントが発生していた。
「たまたま朝、小木曽さんにネクタイ2つ持っていないかと確認をしたら、『持ってないけど、いま靴を買いにきているよ』って。そんなことあるんだって(笑)。小木曽さんにピンクにしようかって言ってくれたんですけど、ピンクがなかったからこれにしたってプレゼントしてくれました」
先輩の小木曽喬は、スーツと合わせるための革靴を忘れており、購入しに行っていたタイミングで平田が電話をしたという。「お気に入りです。本当に優しいです」と笑顔でうれしそうに着用していた。まさかこんなエピソードがあったとは、だれもが予測もしていなく、その場は笑いに包まれた。
初受賞となった2冠のうち、プロ転向後3年以内の選手のなかで活躍した者に贈られる『最優秀新人賞 島田トロフィー』については、「なんか新人という感覚はあまりなかったというか、3年以内ですよね。それも知らなかったので誰になるのかなと思っていたんですけど、自分の名前が呼ばれてびっくりしました。若い選手たくさんいる中でいただけて、本当に光栄ですし来年はもうそれから外れてしまうけど頑張りたい」と喜びを表した。
もうひとつの報道関係者の投票によって決まる『ゴルフ記者賞』については「見たときに誰かな、もしかしたら僕かなとか。冗談ですけど(笑)。でも皆さんに選んでいただいてすごくうれしいなと思いますし、皆さん本当にいい記事を書いていただいて。普段見ているので。また来年も頑張って皆さんに取り扱ってもらえるように頑張りたい」と話した。
先週の最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」では、取材の最後に報道陣に向けて「みなさん一年間本当にありがとうございました!」と頭を下げて感謝の気持ちを伝えてくれた。年間4勝と、終盤戦は賞金ランキング1位に立っていたこともあり、賞金王争いの取材を含めて、選手のなかでも取材を受けた回数は多いほうだ。スコアに納得がいかないときでも、18ホールプレー後で疲れているときでも、必ず取材を受けてくれた平田に報道陣側からも“ありがとう”を伝えたい。(文・高木彩音)