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松山英樹も多用する!? 石川遼が今年から取り組むクローズスタンスのアプローチ

石川遼はフェースをスクエアにセットし、少し右足を下げてクローズスタンスで構えるアプローチに今年から取り組んでいる。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年4月9日 08時05分

<東建ホームメイトカップ 事前情報◇8日◇東建多度カントリークラブ・名古屋 (三重県)◇7069ヤード・パー71>

「東建ホームメイトカップ」で明日10日にシーズン開幕を迎える国内男子ツアー。昨シーズン2勝を挙げて賞金ランキング7位に入った石川遼は、フェースをスクエアにセットし、少し右足を下げてクローズスタンスで構えるアプローチに今年から取り組んでいる。

【連続写真】閉じたフェースを開きながらボールを乗せる 石川遼が練習してきた“裏打ち”

それを初めてお披露目したのは、2月に出場したアジアンツアー「ニュージーランドオープン」。さらに、3月8日にショートコース付きの練習場、湘南銀河大橋ゴルフで行われた「史上初! 伊澤秀憲・監修アプローチ検定ホールお披露⽬イベント」のときにも使っている。
 
同い年でジュニア時代から親交のある伊澤秀憲が監修したアプローチ検定ホールで小中学生たちと対決。グリーンまでは上っていく砲台で、エッジからすぐのところに切ってある10ヤードほど先のピンを狙う難しい状況で、ジュニアたちはピンをオーバーして、その先の下り傾斜でボールが遠ざかっていくのに対し、石川はひとり“重いボール”を打っているかのようにゆっくり飛んで、ピンそばにピタッと止めたのだ。
 
それがフェースはスクエア、スタンスはクローズのアプローチだった。昨年までは試合で一度も見せたことはない。
 
「僕はずっとオープンスタンスで打っていたんですけど、それだとヘッドを走らせていく動きになりやすい。体を回すヨコの動きが入ってきてドロー回転にもなる。クローズスタンスはその逆というか、クラブを直線的に使うイメージです。あんまりフェースを開かずに球を上げていく打ち方。開かずに柔らかい球を打つのが苦手な動きだったんですけど、先のことを考えたときに、絶対にこれを打たなきゃいけないと自分の中で思っていた」

ジュニア時代から親交のある伊澤秀憲にアプローチを習っている

ジュニア時代から親交のある伊澤秀憲にアプローチを習っている (撮影:ALBA)

このアプローチを教えたのは、“ウェッジの天才”とも呼ばれる伊澤秀憲。2020年にプロコーチの森守洋氏のYouTubeで「世界一のアプローチ技術を持つ男」として紹介され、その常軌を逸した多種多様なテクニックが注目を集めた。現在はツアープロやジュニアを教えながら、自身のYouTubeチャンネル『アンダーパーゴルフ倶楽部』でアプローチを中心としたレッスン動画を配信している。
 
今年1月に石川と伊澤は一緒にゴルフに行き、「ラウンド後にアプローチを練習して、すごいヒントをもらって、それから今までで一番練習してきました」と石川はいう。

スクエアフェースから飛ばさないアプローチをマスターするためにウェッジも変更している。昨年はロフト58度のサンドウェッジにこだわってきたが、今年は60度に替え、バンスも8度から6度に少なくした。ここにも伊澤のアドバイスがある。
 
普段4度のローバンスウェッジを使う伊澤は、「閉じて構えたフェースをインパクトで開く(寝る)感じなので、実際よりもバンスが利いてくる。そういう打ち方をする人はローバンスがいい。もともと遼の打ち方は、開いているフェースを立てていく感じ。そうするとバンス自体がなくなっていきますし、刺さっちゃうのでハイバンスの方が相性はいい」と解説する。

石川遼はサンドウェッジを58度から60度にチェンジ。バンス角も8度から6度と少なくなった
石川遼はサンドウェッジを58度から60度にチェンジ。バンス角も8度から6度と少なくなった
石川遼はサンドウェッジを58度から60度にチェンジ。バンス角も8度から6度と少なくなった
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石川遼はサンドウェッジを58度から60度にチェンジ。バンス角も8度から6度と少なくなった (撮影:佐々木啓)

グリーン周りのアプローチでは、フェースを開いておいて、閉じながら当てていくことでボールがフェースに乗りスピンがかかる。逆もまたしかりで、フェースを閉じておいて、開きながら当ててもスピンをかけることができる。伊澤が「裏打ち」とも呼ぶこのアプローチを実践しているツアープロは少ない。
 
しかし、海外で活躍する日本人で裏打ちを使う選手がいる。「(インパクトで)ロフトが付くので60度だと(フェースに乗らずに)抜けすぎてしまうことがある。すると今度は56度が生きてくる。むしろ56度の方がスピンが入る現象が起きてくるはずなんです。ヒデキが上手くて56度でスピンをかけていくアプローチを多用していますね」(伊澤)。
 
石川と伊澤とは同い年の松山英樹は、しっかり振って飛ばさないアプローチが得意。今週のマスターズでもその技を見せてくれるに違いない。ちなみに、石川のバッグにも昨年にはなかった56度のウェッジが入っている。
 
また、クローズスタンスで構える理由は、ドロー回転でもスライス回転でもなくきれいなバックスピンが入ることだが、「左足下がりのアプローチのイメージで左軸にして打つのですが、クローズにすることで体の開きを抑えられるし、前傾の起き上がりも防げる」と石川は他のメリットを挙げる。反対に「オープンスタンスだと後傾してミスになる」という。
 
2020年から取り組んできたロングゲームを安定させるためのスイング改造は体に定着し、22年に1勝、24年に2勝と結果も出た。ショットがバラバラでまとまらなかった頃に大きく成績が落ちなかったのは、アプローチとパターの高い技術があったからだ。昨年くらいからそのショートゲームの改革に取り組んでいる。
 
「もっと上を目指さないとダメだなと感じているので、さらに強化して全部武器にしたい。特にアプローチは重要だと思うので、高いレベルを年間通して保てるようにするのが目標です」。新たなアプローチとウェッジを手に新シーズンを迎える。

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