昨シーズン、正確なショットを武器に2勝を挙げた稲見萌寧だが、曲がり幅の少ないストレート・フェードを打つために、大事にしているルーティンがあるという。26日(木)発売のゴルフ雑誌ALBA861号では、捻転差がありながらもコンパクトに収まる理想的なトップについて、稲見本人が語っている。
「左手1本でバックスイングをしてトップを作り、右手を添えるルーティンを練習でも試合中でも行っています。ストレート・フェードを打つには、どのように振り下ろすかよりも正しいテークバックから理想的なトップを作ることが大事。手先だけでクラブを上げると、捻転差が作れずカット打ちになりやすいからです。捻転差があってコンパクトなトップを作れれば、オンプレーンに下ろせて球がつかまります」
右利き右打ちのゴルファーが器用な右手を使ってクラブを上げると、十分な捻転差が作れないばかりか、オーバースイングを招く可能性もある。体の左側にある不器用な左腕を使えば、バックスイングでしっかり肩を回すことができ、オーバースイングにもなりにくいというわけだ。
「このルーティンをするとき、左腕をできるだけ長く使って上体を回すことが大事です。そうすることでコンパクトなトップが作れます。クラブは無理に高く上げようとしなくて大丈夫。トップで手元は耳の高さくらいですね」
遠くまで飛ばそうと力が入ると、どうしてもトップが大きくなりすぎて、再現性は下がってくる。ゴルフでナイスショットを続けるのは難しいこと。トップの位置を安定させて、大きなミスショットを減らすことがスコアメイクにカギになるのだ。