ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」が行われる土佐カントリークラブ(高知県)から。
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土佐CCの練習場では芝から打てるところに加えて、バンカーも併設。フルショットを打つことができる。そこで一人黙々と球を打ち続ける選手がいた。
「練習場のボールと自分の(試合での)ボールの差が大きい。だったらバンカーの方が自分的に感覚が良い」。こう話すのは野澤真央だ。1997年生まれ。10歳の時に坂田塾の門下生になりゴルフを始めた。2014年にナショナルチーム入りして、15年のプロテストに合格。17年は「パナソニックオープンレディース」など下部ツアーで3勝を挙げた。20-21年シーズンに初シードを獲得して以降、国内女子ツアーで活躍を続けている。
詳しく話を聞いてみると、どうやらバンカーの練習をしているわけではなさそう。「飛球線を気にしなくていいので。芝から打って、思い通りの球がでなくて悩むくらいなら、”入り”だけ気にしてればいい」。
練習場に置いてある、普段使わないボールを打つと、どうしても弾道が気になってしまう。だったらバンカーから打ってクラブの入り方だけチェックすればいいということだ。「去年もここでした」というバンカーはまさに野澤の特等席。その砂に汗が染み込むまで打ち込み、悲願の初優勝へ近づいていきたい。