“底辺拡大”という場合、プレー人口と並行して、テレビ、ネットなども含めたファンの人口についても考える必要がある。ゴルフが他のスポーツと大きく違うのは、ファン人口についてとかく“おざなり”にしがちだということだ。
野球をしない野球ファン、サッカーをしないサッカーファン、相撲をしない相撲ファン、スケートをしないフィギュアスケートファン、テニスをしないテニスファン…。わざわざ断るまでもなく、プレーヤー=ファンでは決してない。だが、ゴルフに限っていえば、ゴルフをしないゴルフファンの割合は非常に低い。これについては、ツアー発足以来の関係者の怠慢といわざるを得ない。興行として成功することこそ、プロスポーツ成功のカギなのに、結果を急いでスポンサー依存の体質を作り上げ、それを改めることをしてこなかった。
「日本では無理」「日本では状況が違う」と、正論をバッサリ切り捨て、50年後、100年後のビジョンを描いて来なかったツケは、いったいどれほどになるのだろう。
プレー人口を増やし、それと並行してプロスポーツのファンを増やすことこそ、真の底辺拡大に他ならない。テニス界を横目で見ながら、ゴルフ界が今後をどう考え、切り開いていくのか。大きな目で見て、関係者すべてが動かなければならない。いまや人気の女子ツアーが、その大きなカギを握っている。(文・小川淳子)
野球をしない野球ファン、サッカーをしないサッカーファン、相撲をしない相撲ファン、スケートをしないフィギュアスケートファン、テニスをしないテニスファン…。わざわざ断るまでもなく、プレーヤー=ファンでは決してない。だが、ゴルフに限っていえば、ゴルフをしないゴルフファンの割合は非常に低い。これについては、ツアー発足以来の関係者の怠慢といわざるを得ない。興行として成功することこそ、プロスポーツ成功のカギなのに、結果を急いでスポンサー依存の体質を作り上げ、それを改めることをしてこなかった。
「日本では無理」「日本では状況が違う」と、正論をバッサリ切り捨て、50年後、100年後のビジョンを描いて来なかったツケは、いったいどれほどになるのだろう。
プレー人口を増やし、それと並行してプロスポーツのファンを増やすことこそ、真の底辺拡大に他ならない。テニス界を横目で見ながら、ゴルフ界が今後をどう考え、切り開いていくのか。大きな目で見て、関係者すべてが動かなければならない。いまや人気の女子ツアーが、その大きなカギを握っている。(文・小川淳子)