先週の「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」では、秘かに注目していた選手が2人いた。一人がマンデートーナメントで「65」をマークし、1位で本戦出場を決めたアマチュアの高久みなみだ。高久3姉妹の末っ子として福島県内では昔から有名だったらしいが、いくらマンデーとはいえ、7アンダーはなかなか出せる数字ではない。しかも、まだ高校3年生だというのだから驚きだ。もっとも、この世代は安田祐香を筆頭にした“プラチナ世代”と呼ばれており、プロの試合でも優勝争いに絡んだ経験を持つ選手が少なくない。実際、高久は2日目を終えたときには首位と3打差の4位タイにつけており、十分優勝を狙える位置にいた。最終的にトータル7アンダーの8位タイに終わったが、プレッシャーのかかる中、スコアを落とさずにベストアマのタイトルを獲得したのはお見事というしかないだろう。
【写真】樋口久子 三菱電機レディスの模様を写真でプレーバック!
「これで同世代の選手たちに追いついた気がします。来年のプロテストに向けて大きな自信になります」と、試合後に笑顔を見せた。
その高久を1打抑えて3位タイに入ったのが、もう一人の注目選手だった小滝水音だ。ツアー初出場となった今年の「宮里藍サントリーレディースオープン」では、2日目に2位となり注目を浴びる。最終的に16位タイに終わったものの、リランキング制度に助けられ、後半戦の出場権を得ていた。その後17試合に出場したものの、最高順位はデビュー戦での16位タイだったが、その記録を今大会で大幅に塗り替えた。「今回、3位以内に入ったことで、2週後の伊藤園レディスに本戦から出場できるようになりました。それが一番うれしいですね」と喜んだ。本来なら3位以内の選手には翌週の大会に出場権が与えられるが、今回はTOTOジャパンクラシックが日米共催の形をとる特殊な大会のため、その翌週伊藤園レディスが対象となった。
なぜ、小滝と高久に注目していたのかといえば、この2人、明秀学園日立高ゴルフ部の先輩、後輩の関係だったのだ。小滝が同ゴルフ部の1期生であり、高久は2学年下になる。3期生の高久が2年生だった昨年、創部4年目にして関東高校選手権の団体戦で優勝し、全国高等学校ゴルフ選手権に初出場したのだから驚きだ。今年も同大会に2年連続出場し、10位と健闘。ついに全国トップテンの仲間入りを果たした。昔からの名門高校に加え、新進気鋭の高校が群雄割拠する現在の高校ゴルフ界において、“台風の目”的な存在だといえる。そこまで急成長したのは選手たちのたゆまぬ努力があったからこそだが、高久が1年のときに就任した石井貢総監督の存在も小さくないだろう。
その名前を聞いただけでピンときた人ならかなりの事情通だが、元水城高校ゴルフ部監督と聞けば、ああ、あの…と思うのではないか。そう、全国高校選手権大会の夏季大会で6度、春季大会で4度の優勝を誇る同校を39年間に渡り、たった1人で指導してきた石井氏だ。16年3月に同校ゴルフ部は39年の歴史に幕を閉じたが、その後石井氏は同じ茨城県の明秀日立高ゴルフ部の総監督を務めていた。「男子と違って頭をゴツンとやるわけにもいきませんし、女子をどうやって指導したらいいのか分かりませんよ。正直、手探り状態で始めるしかありません」と、就任前に語っていたのを思い出すが、まさかこんなにも早く結果を残すとは思っていなかった。
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「これで同世代の選手たちに追いついた気がします。来年のプロテストに向けて大きな自信になります」と、試合後に笑顔を見せた。
その高久を1打抑えて3位タイに入ったのが、もう一人の注目選手だった小滝水音だ。ツアー初出場となった今年の「宮里藍サントリーレディースオープン」では、2日目に2位となり注目を浴びる。最終的に16位タイに終わったものの、リランキング制度に助けられ、後半戦の出場権を得ていた。その後17試合に出場したものの、最高順位はデビュー戦での16位タイだったが、その記録を今大会で大幅に塗り替えた。「今回、3位以内に入ったことで、2週後の伊藤園レディスに本戦から出場できるようになりました。それが一番うれしいですね」と喜んだ。本来なら3位以内の選手には翌週の大会に出場権が与えられるが、今回はTOTOジャパンクラシックが日米共催の形をとる特殊な大会のため、その翌週伊藤園レディスが対象となった。
なぜ、小滝と高久に注目していたのかといえば、この2人、明秀学園日立高ゴルフ部の先輩、後輩の関係だったのだ。小滝が同ゴルフ部の1期生であり、高久は2学年下になる。3期生の高久が2年生だった昨年、創部4年目にして関東高校選手権の団体戦で優勝し、全国高等学校ゴルフ選手権に初出場したのだから驚きだ。今年も同大会に2年連続出場し、10位と健闘。ついに全国トップテンの仲間入りを果たした。昔からの名門高校に加え、新進気鋭の高校が群雄割拠する現在の高校ゴルフ界において、“台風の目”的な存在だといえる。そこまで急成長したのは選手たちのたゆまぬ努力があったからこそだが、高久が1年のときに就任した石井貢総監督の存在も小さくないだろう。
その名前を聞いただけでピンときた人ならかなりの事情通だが、元水城高校ゴルフ部監督と聞けば、ああ、あの…と思うのではないか。そう、全国高校選手権大会の夏季大会で6度、春季大会で4度の優勝を誇る同校を39年間に渡り、たった1人で指導してきた石井氏だ。16年3月に同校ゴルフ部は39年の歴史に幕を閉じたが、その後石井氏は同じ茨城県の明秀日立高ゴルフ部の総監督を務めていた。「男子と違って頭をゴツンとやるわけにもいきませんし、女子をどうやって指導したらいいのか分かりませんよ。正直、手探り状態で始めるしかありません」と、就任前に語っていたのを思い出すが、まさかこんなにも早く結果を残すとは思っていなかった。