上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が、女子プロの中でも特に“うまい!”と思う選手のプレーをピックアップし解説する「女子プロの匠」。辻村氏が「ツアーでも本当に曲がらない二人」と評するユン・チェヨン(韓国)と三ヶ島かなのスイングから曲がらない技術を考察する。今回は三ヶ島のスイングについて解説。
アドレスの“Y字に注目” 三ヶ島かなのスイング【連続写真】
2017年に初シードを獲得、そして18年には“シード選手”としては異例のプロテストを受験して合格。さらに2年連続となるシード権も得て、19年は初優勝に近い選手の一人として名高い三ヶ島。そのゴルフの中心となるのが、フェアウェイキープ率2年連続トップ5を誇るドライバーショットだというのは想像に難くない。
「彼女のドライバーショットで、まず目が行くのがアドレスです。両腕とクラブを結ぶと綺麗な大文字の“Y”の字ができあがる。そしてクラブヘッドのやや左側にボールがある構えです。よく“ボールは左足カカト線上に置く”ということを聞きますが、そうすることで、このYの字が崩れてしまっては意味がないんです。ヘッドはあくまでヘソの前。これが正しいドライバーでのクラブの位置です。ボールをもっと左側に置いて、ヘッドもつられて左側に出て行くと、体が回しづらくなり、つまり捻転に深さがでません。また、アドレスからヘッドをヘソの前に置くことで、スイング中に体の中心からクラブがズレなくなる。だから三ヶ島さんは曲がらないんです」
もう一つ注目したいのが、スイング中に一切の力みがないこと。「トップからダウンスイングにかけて左肩、左腰、左の太ももがまったく外側に開いていません。また、軸も傾いていない。切り返しというのは上げたものを下ろすという逆方向の動作が入るタイミングだから、一番余計な力が入りやすい。その切り返しでも余計な力感がなく、インパクトを迎える。この力感が一定なのが曲がらない2つめのポイントです。力が入ってしまう方はこの形を見習って欲しいですね。曲がらない人でスイング中にリキむ人はいませんから」。基本に忠実なアドレスから、余計なリキみのないスイング。これが若きドライバー巧者のフェアウェイキープのメソッドだ。
ポイントは力感のない切り返し【スイング写真】
アドレスの“Y字に注目” 三ヶ島かなのスイング【連続写真】
2017年に初シードを獲得、そして18年には“シード選手”としては異例のプロテストを受験して合格。さらに2年連続となるシード権も得て、19年は初優勝に近い選手の一人として名高い三ヶ島。そのゴルフの中心となるのが、フェアウェイキープ率2年連続トップ5を誇るドライバーショットだというのは想像に難くない。
「彼女のドライバーショットで、まず目が行くのがアドレスです。両腕とクラブを結ぶと綺麗な大文字の“Y”の字ができあがる。そしてクラブヘッドのやや左側にボールがある構えです。よく“ボールは左足カカト線上に置く”ということを聞きますが、そうすることで、このYの字が崩れてしまっては意味がないんです。ヘッドはあくまでヘソの前。これが正しいドライバーでのクラブの位置です。ボールをもっと左側に置いて、ヘッドもつられて左側に出て行くと、体が回しづらくなり、つまり捻転に深さがでません。また、アドレスからヘッドをヘソの前に置くことで、スイング中に体の中心からクラブがズレなくなる。だから三ヶ島さんは曲がらないんです」
もう一つ注目したいのが、スイング中に一切の力みがないこと。「トップからダウンスイングにかけて左肩、左腰、左の太ももがまったく外側に開いていません。また、軸も傾いていない。切り返しというのは上げたものを下ろすという逆方向の動作が入るタイミングだから、一番余計な力が入りやすい。その切り返しでも余計な力感がなく、インパクトを迎える。この力感が一定なのが曲がらない2つめのポイントです。力が入ってしまう方はこの形を見習って欲しいですね。曲がらない人でスイング中にリキむ人はいませんから」。基本に忠実なアドレスから、余計なリキみのないスイング。これが若きドライバー巧者のフェアウェイキープのメソッドだ。
ポイントは力感のない切り返し【スイング写真】