成田美寿々の劇的な4打差逆転勝利で幕を閉じた、先週の「ヤマハレディースオープン葛城」。当然のことではあるが、もちろんこの試合終了後も葛城は多くの人たちからの祝福モードに包まれた。“優勝”といえば当然華々しくて、めでたいもの。優勝直後の試合は心の余裕もできて、さぞ世界がこれまでとは違って見えるのだろう…と思ったのだが、そんなに単純なものでもないようで、意外と明暗が分かれるのがこのタイミングだ。
アクサレディス優勝で高々とカップを掲げる河本結【大会フォト】
2017年の本大会で初優勝したイ・ミニョン(韓国)は、「私は次の試合で予選落ちしました!」と苦笑い。「優勝した勢いそのままに次の試合に向かえるという人もいますが、私の場合はなんとなくぼーっとしてしまうというか、下がってしまうタイプでした」とパターンは人それぞれ。「私は普通に次に入れました。疲れていたのはあったけど、安心感を持って回れました」という新垣比菜のようなタイプもいるが、優勝争いの気疲れ、さらには多方面からの祝福の嵐など、自分でも気づかないうちに蓄積される疲労感もあるのだろう。
それが初優勝ならなおさらだ。「優勝の翌週は大事」と気合いを入れて葛城入りした河本結も、下部ツアーで4勝しているがレギュラーツアーでは2週前の「アクサレディス」が初めての勝利。「朝起きて、“疲れた”しか言葉がでてこなくて。気合いで乗りきった1週間でした」とヤマハレディースの最終日が終わる頃には、はたから見ても“クタクタ”といった表情を浮かべていた。
宮崎で優勝後、表彰式や会見、パーティを終え、日曜の深夜3時に次の試合が行われる静岡に到着。300件近くの祝福メッセージにもきちんと返信しつつ、火曜から練習を再開…普段以上にハードスケジュールとなったのは想像に難くない。次々と続く試合のなかで勝利の余韻に浸る間は少なく、一気に現実に引き戻される、というのが“現実”のようだ。
河本は今季から初のレギュラーツアーにフル参戦を続けるルーキーで、転戦の疲れもここにきてピークに達していた。加えて、強風にさらされる葛城の難関コースを戦い、予選こそ上位で通過したものの、後半に失速してトータル12オーバー・49位タイ。「疲れたときにどういう症状が出るのか、勉強になりました」と、これまで“未知”だった状態と向き合っている。
優勝によってとりまく環境もガラリと変わる。不確定だった後半戦出場権も手にし、プロアマ戦も毎試合入ってくる。キャディやホテル、移動手段の手配、今後のスケジュール組みも見直さなければならない。「トッププロがうまく休みを入れる理由が、よくわかりました。新人は全部試合を入れようとするけど、(成田)美寿々さんから『自分が勝ちたい試合があるなら、1勝したなら休みはこまめに入れるべき。休んだ方が良いラウンドが出来るから』と教えてもらいました」。先輩からの助言の意味が河本の腑にも落ちたようだ。
アクサレディス優勝で高々とカップを掲げる河本結【大会フォト】
2017年の本大会で初優勝したイ・ミニョン(韓国)は、「私は次の試合で予選落ちしました!」と苦笑い。「優勝した勢いそのままに次の試合に向かえるという人もいますが、私の場合はなんとなくぼーっとしてしまうというか、下がってしまうタイプでした」とパターンは人それぞれ。「私は普通に次に入れました。疲れていたのはあったけど、安心感を持って回れました」という新垣比菜のようなタイプもいるが、優勝争いの気疲れ、さらには多方面からの祝福の嵐など、自分でも気づかないうちに蓄積される疲労感もあるのだろう。
それが初優勝ならなおさらだ。「優勝の翌週は大事」と気合いを入れて葛城入りした河本結も、下部ツアーで4勝しているがレギュラーツアーでは2週前の「アクサレディス」が初めての勝利。「朝起きて、“疲れた”しか言葉がでてこなくて。気合いで乗りきった1週間でした」とヤマハレディースの最終日が終わる頃には、はたから見ても“クタクタ”といった表情を浮かべていた。
宮崎で優勝後、表彰式や会見、パーティを終え、日曜の深夜3時に次の試合が行われる静岡に到着。300件近くの祝福メッセージにもきちんと返信しつつ、火曜から練習を再開…普段以上にハードスケジュールとなったのは想像に難くない。次々と続く試合のなかで勝利の余韻に浸る間は少なく、一気に現実に引き戻される、というのが“現実”のようだ。
河本は今季から初のレギュラーツアーにフル参戦を続けるルーキーで、転戦の疲れもここにきてピークに達していた。加えて、強風にさらされる葛城の難関コースを戦い、予選こそ上位で通過したものの、後半に失速してトータル12オーバー・49位タイ。「疲れたときにどういう症状が出るのか、勉強になりました」と、これまで“未知”だった状態と向き合っている。
優勝によってとりまく環境もガラリと変わる。不確定だった後半戦出場権も手にし、プロアマ戦も毎試合入ってくる。キャディやホテル、移動手段の手配、今後のスケジュール組みも見直さなければならない。「トッププロがうまく休みを入れる理由が、よくわかりました。新人は全部試合を入れようとするけど、(成田)美寿々さんから『自分が勝ちたい試合があるなら、1勝したなら休みはこまめに入れるべき。休んだ方が良いラウンドが出来るから』と教えてもらいました」。先輩からの助言の意味が河本の腑にも落ちたようだ。