吉本自身、「パットの時はリズムをすごく意識しています」と話していたが、辻村氏も「しっかりと、いつも同じルーティンを守れていますね」と納得する。その一連の流れは(1)目でラインをしっかりと読む(2)テークバック前に手や手首を少し前に動かすフォワードプレスを入れる(3)テークバック(4)ヘッドを出す。ここまでが躊躇なく、一連の流れで行われているという。
「(ジョーダン・)スピースや鈴木愛選手など、パター巧者と呼ばれる人は、構えてから止まっている時間が少ない。吉本選手も、そうですね。また最初の動きが、テークバックでないというのは一つポイント。パットがブレる人は、初動がテークバックというケースが多い。こういう人は、躊躇する時間も多くて、初動のテークバックがブレるというケースがほとんど。吉本選手は、その前に動きを入れて、しっかりと流れを作っていますね」
■フェードでグリーンにボールをピタリ
もう1つ特筆すべき点として、辻村氏は「ウッドでバーディを獲れる」という吉本の特徴を挙げた。それは、こういう部分にヒミツが隠されている。
「体が小さいと、少しでも飛距離を稼ごうとドローへの誘惑もあると思うけど、吉本選手はフェードを貫いていますね。スイングプレーン的にもフェードの方が落ち着くし、コントロールもしやすいのでしょう。スイングスピードのなさを、フェードで球を止められるようにして補っている印象。吉本選手は、ウッドでもグリーンでボールがピタッと止まります。スイングスピードがない割には、スピンもしっかりと効いています」
スイング自体は、体をフルに使うため、トップをコンパクトに止めずにオーバースイング気味。それでも辻村氏は「身長152cmの人が、コンパクトにダウンスイングしたら、球の高さも出ないし、ボールに勢いも伝わらない。体にあったトップの位置だと思いますし、不自然には見えませんね」と肯定する。最後に「必ずしもオーバースイングは直さないといけないものではないということですね。吉本選手は、“自分マネジメント”がしっかりとできています」と好調の要因をまとめた。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、藤崎莉歩、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
「(ジョーダン・)スピースや鈴木愛選手など、パター巧者と呼ばれる人は、構えてから止まっている時間が少ない。吉本選手も、そうですね。また最初の動きが、テークバックでないというのは一つポイント。パットがブレる人は、初動がテークバックというケースが多い。こういう人は、躊躇する時間も多くて、初動のテークバックがブレるというケースがほとんど。吉本選手は、その前に動きを入れて、しっかりと流れを作っていますね」
■フェードでグリーンにボールをピタリ
もう1つ特筆すべき点として、辻村氏は「ウッドでバーディを獲れる」という吉本の特徴を挙げた。それは、こういう部分にヒミツが隠されている。
「体が小さいと、少しでも飛距離を稼ごうとドローへの誘惑もあると思うけど、吉本選手はフェードを貫いていますね。スイングプレーン的にもフェードの方が落ち着くし、コントロールもしやすいのでしょう。スイングスピードのなさを、フェードで球を止められるようにして補っている印象。吉本選手は、ウッドでもグリーンでボールがピタッと止まります。スイングスピードがない割には、スピンもしっかりと効いています」
スイング自体は、体をフルに使うため、トップをコンパクトに止めずにオーバースイング気味。それでも辻村氏は「身長152cmの人が、コンパクトにダウンスイングしたら、球の高さも出ないし、ボールに勢いも伝わらない。体にあったトップの位置だと思いますし、不自然には見えませんね」と肯定する。最後に「必ずしもオーバースイングは直さないといけないものではないということですね。吉本選手は、“自分マネジメント”がしっかりとできています」と好調の要因をまとめた。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、藤崎莉歩、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。