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ゴルフの魅力を存分に伝える上田桃子の優勝【小川淳子の女子リポート“光と影”】

ゴルフの魅力を存分に伝える上田桃子の優勝【小川淳子の女子リポート“光と影”】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2019年6月11日 18時13分

取材を続けていると「長い間、ツアーで戦い続ける気持ちはない」という言葉を若い選手から聞くことが多い。その裏には、子供のころからゴルフ一色の生活を送り、遊びに行く暇もなかった、という事情がある。自ら望んでのことではなく、それを親に強いられて、という場合も少なくない。だからこそ、若い間に一気に稼ぎ、30前後で第一線からは離れて違う人生を送りたい、という気持ちが強い若い選手が多いのだろう。

どんな人生を送るかは自分次第だし、来し方もそれぞれだ。個々の選択についてとやかく言うつもりはない。だが、上田の言うように、故障さえしなければ、ゴルフは年齢や経験を重ねてうまくなるスポーツだ。体力はひとつのアドバンテージに過ぎない。ゴルフの面白さはまさにそこにあると言ってもいいだろう。

アラフォー、アラフィフの女子プロと話をすると「やっぱりゴルフは楽しい」とか「ゴルフの楽しさを広めたい」という言葉が必ずと言っていいほど出てくる。現在、ツアーで活躍する後輩たちに、そのことを伝えたいというプロもいる。

20歳の若者が、40歳、50歳になった自分を具体的にイメージするのは難しいだろう。それでも、人生を通じて様々な形でゴルフとかかわって行けることの幸せをかみしめてほしいと思う。ゴルフを通じての人間形成、そこから広がる人間関係、学び…。32歳の上田桃子の優勝で、20歳の若者にも、年齢を重ねたベテランも、様々なことを感じたに違いない。もちろん、プロ仲間だけでなく、見ている者にも。(文・小川淳子)

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