＜ニチレイレディス 初日◇21日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県）◇6548ヤード・パー72＞

3バーディ・ノーボギーの「69」をマークし、3アンダーの6位タイにつけた山戸未夢（やまと・みゆ）。QTランキング8位で前半戦の出場権を得たものの、今季の最高順位が25位タイと思うような成績を残せず、現在賞金ランキング89位と苦しんでいる。第1回リランキングまで今大会を含めてあと2試合しかないだけに、なんとか巻き返しを狙いたいと思っていた。そのために、この日試したのが、パッティングのタッチを変えたことだという。

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「今まではジャストタッチの距離感で打っていましたが、バーディパットが全然入らないんですよ。それで、挿してあるピンにボールを当てるつもりで強く打つように変えたら、けっこう入りましたね」と笑う。練習グリーンで試してみると分かるが、ボールをカップに入れるよりも、グリーン上に置いたペットボトルに当てるほうが、その確率は高くなる。ボールを目だけで追うので、ヘッドアップも防げるメリットもある。

山戸によれば、たとえ強めに打ってピンにボールが当たっても、カップの外に弾かれることはないらしい。しかも、スライス、フックラインでは、どこがカップの真ん中なのか明確に分かるため、ラインをイメージしやすいという。今大会は雨の影響もあるのか、ボールの転がりが遅かった。そのため、多少強めのタッチで打ったとしても、極端にオーバーすることがなかったことも幸いした。

山戸にとってはリランキングの順位（現在40位）を上げるにはまたとないチャンスである。男子ツアーでは、2週前の「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で堀川未来夢がツアー初優勝を飾った。未来夢の由来は“未来の夢”だが、山戸の未夢も“未来の夢”が由来だ。「そうなんですか。私もその流れに乗りたいですね」と喜ぶ山戸。未来の夢を実現させるためにも、まずは残り2日間、後半戦の出場権を確定させることに集中する。（文・山西英希）