考えてみれば、その鈴木からも満足したというコメントは滅多に出てこない。ニチレイレディスで大会2連覇、2週連続優勝を飾った後でさえ、プレーオフの舞台となった18番パー5でイーグルを奪っての優勝ができなかったところが反省点だと語っていた。オッケーパットのバーディ締めで勝っておきながら、どんだけ欲張りなのかと思うが、その欲があるからこそ、人一倍の練習量をこなせるのだろう。となれば、悔しい気持ちを見せた若手にはまだまだ伸びしろがあるのは間違いない。もちろん、今回、鈴木にプレーオフで敗れた高橋も、彼女たちに負けないぐらいに悔しさをにじませていた。勝てなかったにせよ、勝てるだけの力があると証明できたのだから十分かと思うが、そんな考えは一切ないらしく、これまで以上に練習量を増やすと誓っていた。
「フジサンケイクラシック」で惜しくも敗れた吉本も悔し涙を簡単に止めることができなかった。負けて泣くぐらいなら、勝って泣けよという人もいるだろう。しかし、一般社会で涙が出るほど悔しい気持ちを味わった人はどれだけいるのだろうか。泣くほど悔しいからこそ、頑張ろうという気持ちになるのではないか。もちろん、それだけの気持ちで戦っているのは黄金世代だけではない。上にも下にも彼女たちよりも強い気持ちの選手はたくさんいる。ただ、なぜか黄金世代にはそういう選手が多いのだ。
おそらく、数年後には彼女たちの中から米国女子ツアーに挑戦する選手が何人も出てくるだろう。そこにはすでに結果を残している畑岡もいる。今度は米国女子ツアーで黄金世代といわれるようになってほしいが、あり得ないぐらい高い壁が待ち受けていることは知っている。でも、彼女たちならその壁を乗り越えるんじゃないかという期待だけは持ち続けていたいと思う。(文・山西英希)
「フジサンケイクラシック」で惜しくも敗れた吉本も悔し涙を簡単に止めることができなかった。負けて泣くぐらいなら、勝って泣けよという人もいるだろう。しかし、一般社会で涙が出るほど悔しい気持ちを味わった人はどれだけいるのだろうか。泣くほど悔しいからこそ、頑張ろうという気持ちになるのではないか。もちろん、それだけの気持ちで戦っているのは黄金世代だけではない。上にも下にも彼女たちよりも強い気持ちの選手はたくさんいる。ただ、なぜか黄金世代にはそういう選手が多いのだ。
おそらく、数年後には彼女たちの中から米国女子ツアーに挑戦する選手が何人も出てくるだろう。そこにはすでに結果を残している畑岡もいる。今度は米国女子ツアーで黄金世代といわれるようになってほしいが、あり得ないぐらい高い壁が待ち受けていることは知っている。でも、彼女たちならその壁を乗り越えるんじゃないかという期待だけは持ち続けていたいと思う。(文・山西英希)