また、ここでもジャッジの上手さが光る。
「宮里さんはほとんどフルショットしなければいけないクラブを持ちません。8割の力で届く番手を握る。しっかり振るけど、強く当ててはいかない。だからちょっとしたミスによる距離のロスがない。だから元々横のブレが少ない選手に、縦のブレが少ないという強さが生まれます。その上でヘッドをしっかりと効かせているから、スピンが効いているため固いグリーンでもボールを止められます」
全てを総合して丸山茂樹選手のような強さがあるとまとめる。「ショートゲームで“勝ちきれる”選手。飛距離はそこまでではなくとも、曲がらないショット、それをサポートする小技があるからハードセッティングでより輝く。宮里さんの実績と今のゴルフであれば、シードで満足していないのもうなずけます。技術の高い、いわゆる上手い人はツアーにたくさんいます。でも、それを生かせる選手はあまりいません。戦ってきた戦歴もありますが、自分の長所と短所、どうやればスコアを作れるかが分かっている選手といえます。だから同組の選手に飛距離で負けても自分のゴルフに徹することができる。上手さよりも強さを感じる選手です」
判断の上手さはこんなところにも。「“技術が試されるコースが好き”と常々言っていますが、これは自信があるからに他なりません。そして実際にそういうコースで強いですよね。今回の小樽、2勝している日本女子オープン。“我慢していれば上に行ける”というコースで強いことを自分が一番分かっているのだと思います。出場する試合、状態を上げて臨む試合の判断も米ツアーで戦っていた経験が生きていると思います」。トップ10に入った6回のうち、5回が4日間大会。上位に行ける大会を見極める上手さも光っている。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
「宮里さんはほとんどフルショットしなければいけないクラブを持ちません。8割の力で届く番手を握る。しっかり振るけど、強く当ててはいかない。だからちょっとしたミスによる距離のロスがない。だから元々横のブレが少ない選手に、縦のブレが少ないという強さが生まれます。その上でヘッドをしっかりと効かせているから、スピンが効いているため固いグリーンでもボールを止められます」
全てを総合して丸山茂樹選手のような強さがあるとまとめる。「ショートゲームで“勝ちきれる”選手。飛距離はそこまでではなくとも、曲がらないショット、それをサポートする小技があるからハードセッティングでより輝く。宮里さんの実績と今のゴルフであれば、シードで満足していないのもうなずけます。技術の高い、いわゆる上手い人はツアーにたくさんいます。でも、それを生かせる選手はあまりいません。戦ってきた戦歴もありますが、自分の長所と短所、どうやればスコアを作れるかが分かっている選手といえます。だから同組の選手に飛距離で負けても自分のゴルフに徹することができる。上手さよりも強さを感じる選手です」
判断の上手さはこんなところにも。「“技術が試されるコースが好き”と常々言っていますが、これは自信があるからに他なりません。そして実際にそういうコースで強いですよね。今回の小樽、2勝している日本女子オープン。“我慢していれば上に行ける”というコースで強いことを自分が一番分かっているのだと思います。出場する試合、状態を上げて臨む試合の判断も米ツアーで戦っていた経験が生きていると思います」。トップ10に入った6回のうち、5回が4日間大会。上位に行ける大会を見極める上手さも光っている。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。