トップの位置が下がってくる悪癖。長いシーズン戦っていれば仕方のないことだという。「野球のピッチャーも多くの球数を投げているとヒジが下がりますよね。ゴルファーも疲労が溜まってくればどうしても出てきてしまうものです」。重要なのはここから。クセが分かったときの直し方だ。
「ピッチャーのヒジが下がるのは“下半身が疲れてくると、軸足の粘りがなくなり、すぐに打者方向へ上体が向かうためにヒジの内旋動作とのタイミングが合わなくなる”と聞きましたが、ゴルファーも同じこと。ヒジだけが高ければいいわけじゃなく、原因は他のところにある。体全体の動きのなかで正しい位置でトップが作れるようにしないとダメ。体がどうやって手をどこのポジションに上げてくれるか。動作の中の1カットだけが正しいポジションではダメなんです」
■畑岡奈紗と元世界1位2人の共通点 それは目線の低さ
辻村氏が見たもう1カ所の改善点は、インパクトからフィニッシュにかけての下半身。元々畑岡はアマチュアとして「日本女子オープン」を優勝した2016年ごろからジャスティン・トーマス(米国)のようにスイング中にジャンプするような動作を入れて地面反力を使って飛ばしていた。だが、年々飛び跳ねる動作はなくなりつつある。
今大会の優勝会見でも畑岡自身、「ジャンプすることは悪いことじゃないと思いますが、やりすぎると安定しないので下半身のトレーニングは欠かせないなと思います。自分の感覚だと上半身に力が入っているとボールに力が入らない。常に下半身リードでやるように心がけています」と抑えめにやっていると語っていた。辻村氏も同じように感じていたという。
「アイアンが散っているときほど、ジャンプが大きかったように見えました。明らかに昔よりも良くなったのは重心の安定。今はフォン・シャンシャン選手のように、インパクトからフィニッシュにかけて沈み込むくらい低い位置をキープしている。地面反力は必要ですが、体が浮いてしまえば元も子もない。今は目線がスイング中にまったく変わらない。低い位置でクラブを体に巻き付けてくるようにしています。だから、ショットが安定しています」
トップの位置と低い位置での安定。この2つには大きな因果関係がある。「トップが低くなればクラブは寝てしまいます。またボールに対して下から入ってくるから詰まる。詰まれば体を浮かさないと打てない、そうなればジャンプしないといけなくなる。この悪循環なんです。トップで高い位置をキープできていれば力は下に向かう動きになる」。
「ピッチャーのヒジが下がるのは“下半身が疲れてくると、軸足の粘りがなくなり、すぐに打者方向へ上体が向かうためにヒジの内旋動作とのタイミングが合わなくなる”と聞きましたが、ゴルファーも同じこと。ヒジだけが高ければいいわけじゃなく、原因は他のところにある。体全体の動きのなかで正しい位置でトップが作れるようにしないとダメ。体がどうやって手をどこのポジションに上げてくれるか。動作の中の1カットだけが正しいポジションではダメなんです」
■畑岡奈紗と元世界1位2人の共通点 それは目線の低さ
辻村氏が見たもう1カ所の改善点は、インパクトからフィニッシュにかけての下半身。元々畑岡はアマチュアとして「日本女子オープン」を優勝した2016年ごろからジャスティン・トーマス(米国)のようにスイング中にジャンプするような動作を入れて地面反力を使って飛ばしていた。だが、年々飛び跳ねる動作はなくなりつつある。
今大会の優勝会見でも畑岡自身、「ジャンプすることは悪いことじゃないと思いますが、やりすぎると安定しないので下半身のトレーニングは欠かせないなと思います。自分の感覚だと上半身に力が入っているとボールに力が入らない。常に下半身リードでやるように心がけています」と抑えめにやっていると語っていた。辻村氏も同じように感じていたという。
「アイアンが散っているときほど、ジャンプが大きかったように見えました。明らかに昔よりも良くなったのは重心の安定。今はフォン・シャンシャン選手のように、インパクトからフィニッシュにかけて沈み込むくらい低い位置をキープしている。地面反力は必要ですが、体が浮いてしまえば元も子もない。今は目線がスイング中にまったく変わらない。低い位置でクラブを体に巻き付けてくるようにしています。だから、ショットが安定しています」
トップの位置と低い位置での安定。この2つには大きな因果関係がある。「トップが低くなればクラブは寝てしまいます。またボールに対して下から入ってくるから詰まる。詰まれば体を浮かさないと打てない、そうなればジャンプしないといけなくなる。この悪循環なんです。トップで高い位置をキープできていれば力は下に向かう動きになる」。