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脇元華はウェッジにカーボンシャフトで「距離感が合う」 でも…アプローチは大丈夫?【女子プロから学ぶセッティングのスパイス】

脇元華はウェッジにカーボンシャフトで「距離感が合う」 でも…アプローチは大丈夫?【女子プロから学ぶセッティングのスパイス】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2019年9月18日 07時08分

ショットだけでなく、アプローチ、バンカーなど細かな感覚が要求されるウェッジにカーボンシャフト。プロコーチ&クラブフィッターの筒康博氏は、このチョイスをどう見ているのか。

そもそもウェッジにスチールシャフトが多いのはなぜなのか。「結論から先に言ってしまうと、大半の選手がスチールシャフトの重さとフィーリングに慣れているからです。市販されている単品ウェッジの多くは、アイアンより重さのあるスチールシャフトが装着されています。距離をコントロールする目的でスピードや振り幅を自分で作りやすい重さを選べるスチールシャフトもラインナップされているので『カーボンシャフトはどうなの?』まで比較していないのが現状だと思います」。ウェッジが当たり前のようにスチールであることに、疑問を持っていないゴルファーが多いのはいうまでもない。

そんな状況に風穴を開けそうな脇元のセッティング。ウェッジにカーボンシャフトをさすメリットは何だろうか。「カーボンシャフトの最大のメリットは、素材による設計自由度です。カーボンシャフトは重量配分やしなり剛性などを自由に設計しやすく、カーボン以外の素材も複合できます。事実、脇元選手が使用するフジクラコンポジット『MCI』カーボンシャフトは、金属を複合したコンポジットシャフト。つまり、カーボンとスチール両方の性格を持っているのが特徴です」。

スチール以上に自分にあった振り感を作って距離感を調整できる。その分、アイアンからの流れを作りやすいのが特長だ。アイアンとウェッジの距離の間が空きすぎる…ということが軽減される。

一方でデメリットにはどんなことが挙げられるのだろうか。筒が「都市伝説的に言われていたのが『ラフに負ける』など、当たり負けや距離感の再現性の低さではないでしょうか?」と例に挙げたように、長いラフだとスチールでないと厳しい気もするが…。

「約40年前にカーボンシャフトが最初に登場した頃は、ねじれ(トルク)が非常に大きかったために、飛ぶけど再現性がなかった影響だと思いますが、検証を行ったところ、現在のカーボンシャフトはスチールシャフトに比べてラフに負けることも飛距離がバラつくこともありませんでした。これはスチールシャフト・カーボンシャフト両方に言えるのですが、ラフでの当たり負けや距離感が合わない場合は、ヘッドやシャフトが単純に合っていないだけ、と考えて間違いありません」。カーボンシャフトが進化した今では、長いラフでも問題ないという。

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