それから時は経ち、米ツアー3勝、そして日本のメジャーでもう1勝を挙げた畑岡に対し、渋野も負けじとメジャーを含め日本ツアー3勝、そして「全英AIG女子オープン」を制した。だが、今でも「背中が見えてきた感じは全然ない」という。

「日本のメジャーで3つも勝って、海外でも何度も勝っている。経験値もレベルも違う。全然追いついていないです」

ともに出場した2週前の「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」で勝った際に、畑岡は「（渋野）日向子ちゃんが全英に勝ってすごく悔しかったですし、自分も頑張ろうと思った」と口にした。それについて渋野は「ありがたい…でもなく、そう言ってもらえてうれしい…という感じとも何か違います。ただ、自分もすごくやる気が出ました」と正直な気持ちを明かした。

同組になってもあくまで胸を借りる立場であり、見て学ぶ立場であることを強調。「テレビでは何度もプレーを見たことあるけど、間近で見られるのはいい勉強だと思う。私はグリーン周りの技術が欠けていると思うので、その辺りを見て勉強して吸収したいと思います」。お互いにプロとなって、メジャーチャンプとなって、そして米ツアー覇者同士として。最も注目を集める組となっても、シブコは変わらない。（文・秋田義和）