また、重たいグリーンに合わないパッティングスタイルも苦しめた。「菊地さんはジャストタッチでラインに乗せるタイプ。ですが、重たいグリーンではしっかり打たないとショートしてしまうケースが多い。もちろん変化に対応するのがプロの技術なのですが、スタイルを急に変えろと言われてもなかなか難しいものがある。パターを転がりのいいものに変えたりと工夫していますが、かみ合わなかった部分が大きかったのだと思います」。現在の平均パット数はパーオンホールが60位、1ラウンド当たりに至っては80位。数字を見ても苦心しているのは明らかだった。
■体全体を使えていなかったのがスイングの不調の原因
もう1つの理由がショットの状態が上がらなかったこと。「現在のパーオン率は15位ですが、菊地さん本来の実力からすればまだまだ物足りない」と辻村氏が話すように、最大の武器も本調子までほど遠い状態だった。
まず、菊地のショットの長所として挙げたのが「ミート率の高さ」。これを生み出しているのが全身をくまなく使ったスイングだ。
「菊地さんはダウンスイングで右足を軸にしてクラブを体に引きつけ、手元が体に近くなったら、一気に左足への体重移動で自分の重みを乗せながら腰を回転していきます。腰の回転が最後まで止まらない。ボールをフェース面に長く乗せるイメージだからこそのハイドローボールです。右腰・右ヒザ・右足で作り出すエネルギーをあますことなく、ボールに伝え切ることができる。右足のくるぶしが地面方向に近づいていくフィニッシュからもそれが伺えます」
だが、今年はこれまでの菊地には見られなかった右方向への力のないミスショットが目立った。「調子が落ちてきたことで、曲げたくないからかクラブをボールに合わせにいっていたように感じました。そうなるとインパクトの前で力が緩んでしまう。そうなるとボールがつかまらないため、右に出て行ってしまう。いいときの菊地さんはインパクトからフィニッシュまでのスピードがほとんど落ちていませんでしたから。体全体を使った本来のスイングができていませんでした」。体全体でボールを押し込むことができなくなっていたのがショットの不振を招いた原因だという。
それが戻ってきたことが復調してきた要因だと続ける。「体全体を使えるスイングとなってインパクトに分厚さが戻ってきて、つかまりのある球が出てきました。秋に向けて状態は上がっていると思います」と仕上がってきた。
■体全体を使えていなかったのがスイングの不調の原因
もう1つの理由がショットの状態が上がらなかったこと。「現在のパーオン率は15位ですが、菊地さん本来の実力からすればまだまだ物足りない」と辻村氏が話すように、最大の武器も本調子までほど遠い状態だった。
まず、菊地のショットの長所として挙げたのが「ミート率の高さ」。これを生み出しているのが全身をくまなく使ったスイングだ。
「菊地さんはダウンスイングで右足を軸にしてクラブを体に引きつけ、手元が体に近くなったら、一気に左足への体重移動で自分の重みを乗せながら腰を回転していきます。腰の回転が最後まで止まらない。ボールをフェース面に長く乗せるイメージだからこそのハイドローボールです。右腰・右ヒザ・右足で作り出すエネルギーをあますことなく、ボールに伝え切ることができる。右足のくるぶしが地面方向に近づいていくフィニッシュからもそれが伺えます」
だが、今年はこれまでの菊地には見られなかった右方向への力のないミスショットが目立った。「調子が落ちてきたことで、曲げたくないからかクラブをボールに合わせにいっていたように感じました。そうなるとインパクトの前で力が緩んでしまう。そうなるとボールがつかまらないため、右に出て行ってしまう。いいときの菊地さんはインパクトからフィニッシュまでのスピードがほとんど落ちていませんでしたから。体全体を使った本来のスイングができていませんでした」。体全体でボールを押し込むことができなくなっていたのがショットの不振を招いた原因だという。
それが戻ってきたことが復調してきた要因だと続ける。「体全体を使えるスイングとなってインパクトに分厚さが戻ってきて、つかまりのある球が出てきました。秋に向けて状態は上がっていると思います」と仕上がってきた。