9番パー5は3打目をピンに当てるイージーバーディ。12番では下りの3メートルを沈めた。続く13番はパー5。この日の難易度は8番目と決して易しいホールではないものの、バーディを計算して、さらに波に乗りたいところだった。しかし、ここでのティショットは左の林のなかへ。出すだけのセカンドも、フェアウェイを突き抜け右ラフへと飛んで行った。そこから乗らずにアプローチでは、上って下るラインを6メートルもオーバー。手痛いボギーになった。
「パー5でのボギーはいちばんダメ。気持ち的にも悪い方向に行ってしまった」と、ここからショットの狂いとも闘うことになる。15番は前述の通りバーディとしたが、16番パー3ではグリーン手前ラフにボールを落とし、2メートルに寄せてパーでしのぐのが精一杯だった。まだ13番のミスが頭に残るなか、「パーパットが入ってくれたのに…」というこの16番のプレーでも好転せず。17番の短いパー4でティショットを大きく左に曲げてしまった。
ここのグリーンは左から強烈に下る傾斜で、渋野は松葉の上からのセカンドをグリーン手前に外すと、左エッジ側5ヤードの下りのアプローチが寄るはずもなく、3メートルオーバー。これを外してのボギーだった。「抑えきれないくらいのイライラだった」という状態で、険しい表情のまま向かった18番のティショットは再び大きく左へ。ラフからのセカンドもまた左に飛び、木の枝に当たるとラフにポトリ。そこから乗せて2パットのボギーを喫し、“ブチ切れ状態”を引きずったままホールアウトを迎えた。
イライラのなかで「感情をあまり出し過ぎても良くないと思う」としたものの、大一番での失速には気持ちを抑えきれなかった。賞金女王の意識は「ゼロ」と話すが、見えないプレッシャーが渋野を襲っていたのか。それとも首位に立ったことで、気持ちの変化があったのか。「まだ3日目なので、自分のなかでは特に変わってないと思います」と話すが、いよいよ未体験のゾーンに入ったのは間違いない。
「本当に悔いのないように、ショートするゴルフは見せずにピンを狙っていきたい」。持ち前の攻撃ゴルフで、1年を締めくくると話した渋野。周りが期待する逆転での最終戦優勝、そして賞金女王へ。期待を背負い続けてきた2019年のニューヒロインが、最後の最後で真価を発揮する。(文・高桑均)
【渋野日向子 3日目の詳細をプレーバック】
■1番(パー4)
ティショットをフェアウェイセンターに置くも、102ヤードのセカンドは、フォロー風に思いのほか乗らずに手前のエッジ。これを寄せてタップインでパー
■2番(パー5)
ティショットをフェアウェイセンターに置くと、セカンドもフェアウェイをヒット。3打目はピン手前4メートルでこれを外してパー
■3番(パー4)
ティショットはフェアウェイ右。左足下がりからのセカンドは手前の花道に着弾。これを寄せてタップインでパー
■4番(パー4)
ティショットはフェアウェイ左。セカンドはピン手前2.5メートルに寄るもわずかに外れてパー
■5番(パー3)
ティショットはグリーンに着弾も奥のラフまで転がる。アプローチはフェースの上に当たり飛ばずに3メートルショート。外してボギー
■6番(パー4)
ティショットはフェアウェイセンターをヒット。セカンドは74ヤードで56度のウェッジで手前4メートル。これを沈めてバーディでバウンスバック
■7番(パー4)
左ドッグレッグのティショットはコーナーからフェアウェイ左に止まり、セカンドはピン奥3メートル。これを沈めて連続バーディ
■8番(パー3)
右奥のピンに対して、ティショットはセンターやや左目7メートル。決まらずにパー
■9番(パー5)
左ドッグレッグのティショットは突き抜けて右ラフ。セカンドはピンまで233ヤードを3番ウッドで放つも、下をくぐり飛ばずに花道へ。45ヤードのアプローチはピン手前から転がりピンに当たり、40センチ。タップインでバーディ
■10番(パー4)
ティショットをフェアウェイセンターに置くと、セカンドはピン右3メートル。バーディパットはカップ左をすり抜けパー
■11番(パー5)
ドライバーのティショットをフェアウェイに置くと、2オンを狙ったセカンドはグリーン手前のラフへ。52度で放った3打目はピンをオーバーし3メートル。入らずパー
■12番(パー3)
右に切られたピンに対しティショットはピン左3メートルへ。下りのパットを決めてバーディ
■13番(パー5)
ティショットは大きく左へ。木の中からのセカンドは突き抜けて右ラフ。3打目はグリーン手前のラフに止まると、上って下る傾斜の途中に切られたピンに対し、4打目は6メートルオーバー。これを外してボギー
■14番(パー4)
ティショットは左ラフに外すと、セカンドはピン筋に飛ぶも10メートルショート。長いバーディパットは決まらずパー
■15番(パー4)
ティショットがフェアウェイの左ギリギリに止まると、セカンドはピン右手前1メートル。沈めてバーディ
■16番(パー3)
ティショットは右奥のピンに対して右手前のラフ。アプローチは2メートルショートするとこれを沈めてパーセーブ
■17番(パー4)
ティショットを左に外すと松葉の上に。セカンドは前方の木をさけて低く出すもグリーン手前のラフ。下り傾斜のアプローチは寄らず3メートルオーバー。入らずボギー
■18番(パー4)
ティショットは大きく左に行きラフへ。セカンドも左に飛んで、木にあたり真下に落ちる。3打目はピン手前5メートルへ、これを外してボギー
「パー5でのボギーはいちばんダメ。気持ち的にも悪い方向に行ってしまった」と、ここからショットの狂いとも闘うことになる。15番は前述の通りバーディとしたが、16番パー3ではグリーン手前ラフにボールを落とし、2メートルに寄せてパーでしのぐのが精一杯だった。まだ13番のミスが頭に残るなか、「パーパットが入ってくれたのに…」というこの16番のプレーでも好転せず。17番の短いパー4でティショットを大きく左に曲げてしまった。
ここのグリーンは左から強烈に下る傾斜で、渋野は松葉の上からのセカンドをグリーン手前に外すと、左エッジ側5ヤードの下りのアプローチが寄るはずもなく、3メートルオーバー。これを外してのボギーだった。「抑えきれないくらいのイライラだった」という状態で、険しい表情のまま向かった18番のティショットは再び大きく左へ。ラフからのセカンドもまた左に飛び、木の枝に当たるとラフにポトリ。そこから乗せて2パットのボギーを喫し、“ブチ切れ状態”を引きずったままホールアウトを迎えた。
イライラのなかで「感情をあまり出し過ぎても良くないと思う」としたものの、大一番での失速には気持ちを抑えきれなかった。賞金女王の意識は「ゼロ」と話すが、見えないプレッシャーが渋野を襲っていたのか。それとも首位に立ったことで、気持ちの変化があったのか。「まだ3日目なので、自分のなかでは特に変わってないと思います」と話すが、いよいよ未体験のゾーンに入ったのは間違いない。
「本当に悔いのないように、ショートするゴルフは見せずにピンを狙っていきたい」。持ち前の攻撃ゴルフで、1年を締めくくると話した渋野。周りが期待する逆転での最終戦優勝、そして賞金女王へ。期待を背負い続けてきた2019年のニューヒロインが、最後の最後で真価を発揮する。(文・高桑均)
【渋野日向子 3日目の詳細をプレーバック】
■1番(パー4)
ティショットをフェアウェイセンターに置くも、102ヤードのセカンドは、フォロー風に思いのほか乗らずに手前のエッジ。これを寄せてタップインでパー
■2番(パー5)
ティショットをフェアウェイセンターに置くと、セカンドもフェアウェイをヒット。3打目はピン手前4メートルでこれを外してパー
■3番(パー4)
ティショットはフェアウェイ右。左足下がりからのセカンドは手前の花道に着弾。これを寄せてタップインでパー
■4番(パー4)
ティショットはフェアウェイ左。セカンドはピン手前2.5メートルに寄るもわずかに外れてパー
■5番(パー3)
ティショットはグリーンに着弾も奥のラフまで転がる。アプローチはフェースの上に当たり飛ばずに3メートルショート。外してボギー
■6番(パー4)
ティショットはフェアウェイセンターをヒット。セカンドは74ヤードで56度のウェッジで手前4メートル。これを沈めてバーディでバウンスバック
■7番(パー4)
左ドッグレッグのティショットはコーナーからフェアウェイ左に止まり、セカンドはピン奥3メートル。これを沈めて連続バーディ
■8番(パー3)
右奥のピンに対して、ティショットはセンターやや左目7メートル。決まらずにパー
■9番(パー5)
左ドッグレッグのティショットは突き抜けて右ラフ。セカンドはピンまで233ヤードを3番ウッドで放つも、下をくぐり飛ばずに花道へ。45ヤードのアプローチはピン手前から転がりピンに当たり、40センチ。タップインでバーディ
■10番(パー4)
ティショットをフェアウェイセンターに置くと、セカンドはピン右3メートル。バーディパットはカップ左をすり抜けパー
■11番(パー5)
ドライバーのティショットをフェアウェイに置くと、2オンを狙ったセカンドはグリーン手前のラフへ。52度で放った3打目はピンをオーバーし3メートル。入らずパー
■12番(パー3)
右に切られたピンに対しティショットはピン左3メートルへ。下りのパットを決めてバーディ
■13番(パー5)
ティショットは大きく左へ。木の中からのセカンドは突き抜けて右ラフ。3打目はグリーン手前のラフに止まると、上って下る傾斜の途中に切られたピンに対し、4打目は6メートルオーバー。これを外してボギー
■14番(パー4)
ティショットは左ラフに外すと、セカンドはピン筋に飛ぶも10メートルショート。長いバーディパットは決まらずパー
■15番(パー4)
ティショットがフェアウェイの左ギリギリに止まると、セカンドはピン右手前1メートル。沈めてバーディ
■16番(パー3)
ティショットは右奥のピンに対して右手前のラフ。アプローチは2メートルショートするとこれを沈めてパーセーブ
■17番(パー4)
ティショットを左に外すと松葉の上に。セカンドは前方の木をさけて低く出すもグリーン手前のラフ。下り傾斜のアプローチは寄らず3メートルオーバー。入らずボギー
■18番(パー4)
ティショットは大きく左に行きラフへ。セカンドも左に飛んで、木にあたり真下に落ちる。3打目はピン手前5メートルへ、これを外してボギー