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史上初の平均ストローク60台でも賞金女王に届かず “最終日の女王”が苦しんだもの【記者の目】

史上初の平均ストローク60台でも賞金女王に届かず “最終日の女王”が苦しんだもの【記者の目】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2019年12月3日 07時01分

またしても届かなかった賞金女王 来年こそは
またしても届かなかった賞金女王 来年こそは (撮影:村上航)
日本ツアーに本格参戦して6年目。申ジエ(韓国)は初年度からの悲願だった賞金女王をまたしても逃した。「米ツアーに挑戦するときに10カ年の目標を立てて行きましたが、4年でほとんど達成してしまった。その後生活のために惰性でやっている時期があった」とまで豪語した実力者が、である。

天才が描く芸術作品 申ジエのアプローチ【連続写真付き解説】

終盤のビッグトーナメント「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」を終えて、賞金ランキング1位のジエと2位の渋野日向子との差は約824万円。鈴木愛に至っては賞金ランキング4位で約3817万円ものリードを保っていた。残り5試合、そのうち4試合で優勝経験があることからも盤石なものと思われていた。

だが、そこから鈴木愛は3連勝と2位、渋野も3試合で優勝と13位タイ(予選落ち1回)。ジエも4試合で2位、8位など上位フィニッシュを決めたが優勝はなく、最終戦を迎えたときには鈴木には抜かれ、渋野との差もほとんどなくなっていた。

追いかけられるジエが憔悴しきっているのは明らかだった。残り5試合となって3試合で最終日最終組に入りながら1つも勝てず。さらには負けたのは、女王争いのライバルたちだ。この終盤にきて3試合で優勝争いを繰り広げるだけでもすごい、なんて表現はジエに対して失礼だろう。

「大王製紙エリエールレディス」で渋野日向子が優勝、鈴木愛が2位に入りながら自身は終盤の連続ダボでトップ10入りを逃した際には、取材に応じることすらできなくなっていた。「気持ちを整理するために時間をください」と話したが、結局報道陣の前に立つことはできず、「きょうのことは忘れて、また頑張ります」の一言を残してクラブハウスを後にした。

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