渋野以外の女子プロたちも同様だ。活躍すれば、様々なスポンサーがついたり、メディアに取り上げられる。自分だけでなく、渋野を身近で見ていればその自覚はあるだろう。だが、プレー中や取材を受けているとき以外はどうだろう? 試合会場でのホールアウト後の行動、マネージャーやメーカー担当者に対する対応、テレビカメラが回っていない時の態度。人気が出てくれば、公共交通機関での移動中や飲食店でも、見られている。昔と違い、SNS社会となった現在では、そこでの行動が書き込まれることも少なくない。その自覚がどこまであるだろうか。“影”の部分がクローズアップされるときは、選手個人でなく女子プロゴルファー全体に影響を与えることもある。そのことを、よくわかっていて欲しい。
ツアーはどうだろう。自分たちの都合のいいように影響力の大きさを推しはかってはいないだろうか。
影響力をはかるわかりやすいバロメーターがいくつかある。組織の長が変わるタイミングや選挙、理事の辞任などの注目度(1)。不祥事がどれほど表沙汰になるか(2)。他のスポーツのトップ交代や理事選などの報道と比較すれば、(1)の面で、ゴルフの注目度がさほど高くないことがわかるだろう。(2)についても同様で、彼らが思っているほど女子プロゴルフの影響力は大きくないということだ。
実は、組織上層部からこんなセリフが出ることがある。「いいことだけ書いてください」。素人であるプロの家族でさえ、物のわかった人は「悪かったらきちんと叱ってやってください」と言う。メディアの仕事には、そういう部分も多分に含まれるからだ。それがわかっていない。
臭いものにフタをするとどうなるか。中身がドロドロに腐って爆発する。自浄作用が必要なのはそのせいだ。その機会をみすみす逸するなど。客観的な見方に背を向ける愚の骨頂と言わざるを得ない。
次から次へと登場するニューヒロインに浮かれるのもいいが、その基盤をしっかりするのは、LPGAに課された大きな課題だ。JGTO(日本ゴルフツアー機構)のように、メンバーが毎年変わるツアー中心の組織ではなく、LPGAはツアーに出場していない者も含めたメンバー中心の組織。制度を変更し、QTからの単年登録もなくした今、その傾向はさらに強くなる。年々増えるツアーから離れる選手たちの今後について、ツアーに出場できないメンバーについても、メリットを考えなければ求心力は失われていく。
ツアーはどうだろう。自分たちの都合のいいように影響力の大きさを推しはかってはいないだろうか。
影響力をはかるわかりやすいバロメーターがいくつかある。組織の長が変わるタイミングや選挙、理事の辞任などの注目度(1)。不祥事がどれほど表沙汰になるか(2)。他のスポーツのトップ交代や理事選などの報道と比較すれば、(1)の面で、ゴルフの注目度がさほど高くないことがわかるだろう。(2)についても同様で、彼らが思っているほど女子プロゴルフの影響力は大きくないということだ。
実は、組織上層部からこんなセリフが出ることがある。「いいことだけ書いてください」。素人であるプロの家族でさえ、物のわかった人は「悪かったらきちんと叱ってやってください」と言う。メディアの仕事には、そういう部分も多分に含まれるからだ。それがわかっていない。
臭いものにフタをするとどうなるか。中身がドロドロに腐って爆発する。自浄作用が必要なのはそのせいだ。その機会をみすみす逸するなど。客観的な見方に背を向ける愚の骨頂と言わざるを得ない。
次から次へと登場するニューヒロインに浮かれるのもいいが、その基盤をしっかりするのは、LPGAに課された大きな課題だ。JGTO(日本ゴルフツアー機構)のように、メンバーが毎年変わるツアー中心の組織ではなく、LPGAはツアーに出場していない者も含めたメンバー中心の組織。制度を変更し、QTからの単年登録もなくした今、その傾向はさらに強くなる。年々増えるツアーから離れる選手たちの今後について、ツアーに出場できないメンバーについても、メリットを考えなければ求心力は失われていく。