「『食』はすごく大事。トレーナーの人とか理学療法士の人とかとお話をしていても、ケガの話になるたびに筋肉の質とか靭帯の強さとかも絶対にご飯は関係ありますって口をそろえてみなさんおっしゃる。ゴルファーって練習がしたいんですよ。ご飯を食べている時間が惜しい、と思うくらい。たぶん、鈴木さんなんてその最たる例。結果、食への意識が弱くなる。けれど、アメリカでサクッと済ませようとすればジャンク系がメインになりますし、ちゃんとしたご飯を用意しようとすれば時間もスタッフもかかる。そう考えると、このタイミングではないのかもしれません」
とはいえ、全試合とはいかないが出場権を有するメジャーに関しては出場する予定。だが、これまでの鈴木の海外メジャー最上位は17年「全英リコー女子オープン」の14位タイ。未だトップ10はなく、日本での強さを考えれば苦戦を強いられている。その理由の1つとして小田は飛距離を挙げる。鈴木の昨年の国内ツアードライビングディスタンスは25位(242.69ヤード)。日本で見劣りすることはないが、世界のトップが集まる状況ではどうしても“飛ばない”ほうになってしまう。
「鈴木さんの飛距離だと向こうの選手がショートアイアンを持つところで、ユーティリティを持たなければいけないような状況が多くなる。鈴木さんはユーティリティはうまいです。ただ、たとえ宮里藍さんのように針の穴に糸を通すくらいの精度があったとしても、スピンでグリーンを噛んでいかないから止まらない。どれだけピンポイントで落としてもどうにもならない、というセッティングがメジャーでは特に多い。そうなると、どうしてもアプローチでしのいで、長いパットを入れて、と苦しい戦い方になってしまいます。さらに、向こうのグリーンは芽が強くて、日本の芝の用に綺麗に転がっていってくれない」
かといって、米ツアーで通用しない選手かといったらそういうわけではない。「アメリカツアーは通常のトーナメントとメジャーでセッティングが全然違う。だから1年通じてやっていれば何勝もできると思います。アメリカで全然通用していないと思われてしまっていますが、そうは言い切れないと思います」。しかし、東京五輪、さらにその先のことを考えれば海外メジャーで活躍するしかない。そこで小田が「ヒントがある」と話すのが、先週の「ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン」でツアー20勝目を挙げたリオ五輪金メダリストのインビー・パーク(韓国)と、フォン・シャンシャン(中国)の2人だ。
「2人は申し訳ないけど飛ぶ方ではありません。だけど、毎年のようにメジャーを含めて活躍している。なぜかといえば2つ理由があると思います。1つは自分の飛ぶ範囲のなかで、きっちり好きな距離を残しているということ。飛ばないというより、飛ばしていない。だけど、これが2つ目ですが、、たまに『え!?こんなところまで来ている!』って思うくらい飛ばしている。申ジエさんもそうですよね。昔からアメリカのツアーの人たちはそうでしたから、これが世界の戦い方なのかな、という気がしています。要は力の出し入れです。いつもは省エネでやって、ここ一番の時だけ『ガーン!』と飛ばす。毎回100%の力を入れないからケガの可能性も減りますから」
それでも、小田は海外メジャーに挑み続ける鈴木が好きだという。「カッコをつけるなら、別にメジャーに行かなくても全く平気なわけですよ。日本にいれば普通に勝ち続けられるし、距離的にもアメリカは結構厳しいっていわれている。それでも『海外メジャーに行きたい』という思いは、やっぱりゴルフ好きなんだなと感じますし、すごく応援したくなります。自分よりうまい人がいるところへ行って、頑張りたい、と。向こうに行って打ちのめされて、『私のゴルフじゃまだ全然ダメだ…』と思うこともモチベーションにつながっているのかなという感じもします。そういうストイックさは彼女の大きな魅力だと思います。頑張ってほしいですね」。
とはいえ、全試合とはいかないが出場権を有するメジャーに関しては出場する予定。だが、これまでの鈴木の海外メジャー最上位は17年「全英リコー女子オープン」の14位タイ。未だトップ10はなく、日本での強さを考えれば苦戦を強いられている。その理由の1つとして小田は飛距離を挙げる。鈴木の昨年の国内ツアードライビングディスタンスは25位(242.69ヤード)。日本で見劣りすることはないが、世界のトップが集まる状況ではどうしても“飛ばない”ほうになってしまう。
「鈴木さんの飛距離だと向こうの選手がショートアイアンを持つところで、ユーティリティを持たなければいけないような状況が多くなる。鈴木さんはユーティリティはうまいです。ただ、たとえ宮里藍さんのように針の穴に糸を通すくらいの精度があったとしても、スピンでグリーンを噛んでいかないから止まらない。どれだけピンポイントで落としてもどうにもならない、というセッティングがメジャーでは特に多い。そうなると、どうしてもアプローチでしのいで、長いパットを入れて、と苦しい戦い方になってしまいます。さらに、向こうのグリーンは芽が強くて、日本の芝の用に綺麗に転がっていってくれない」
かといって、米ツアーで通用しない選手かといったらそういうわけではない。「アメリカツアーは通常のトーナメントとメジャーでセッティングが全然違う。だから1年通じてやっていれば何勝もできると思います。アメリカで全然通用していないと思われてしまっていますが、そうは言い切れないと思います」。しかし、東京五輪、さらにその先のことを考えれば海外メジャーで活躍するしかない。そこで小田が「ヒントがある」と話すのが、先週の「ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン」でツアー20勝目を挙げたリオ五輪金メダリストのインビー・パーク(韓国)と、フォン・シャンシャン(中国)の2人だ。
「2人は申し訳ないけど飛ぶ方ではありません。だけど、毎年のようにメジャーを含めて活躍している。なぜかといえば2つ理由があると思います。1つは自分の飛ぶ範囲のなかで、きっちり好きな距離を残しているということ。飛ばないというより、飛ばしていない。だけど、これが2つ目ですが、、たまに『え!?こんなところまで来ている!』って思うくらい飛ばしている。申ジエさんもそうですよね。昔からアメリカのツアーの人たちはそうでしたから、これが世界の戦い方なのかな、という気がしています。要は力の出し入れです。いつもは省エネでやって、ここ一番の時だけ『ガーン!』と飛ばす。毎回100%の力を入れないからケガの可能性も減りますから」
それでも、小田は海外メジャーに挑み続ける鈴木が好きだという。「カッコをつけるなら、別にメジャーに行かなくても全く平気なわけですよ。日本にいれば普通に勝ち続けられるし、距離的にもアメリカは結構厳しいっていわれている。それでも『海外メジャーに行きたい』という思いは、やっぱりゴルフ好きなんだなと感じますし、すごく応援したくなります。自分よりうまい人がいるところへ行って、頑張りたい、と。向こうに行って打ちのめされて、『私のゴルフじゃまだ全然ダメだ…』と思うこともモチベーションにつながっているのかなという感じもします。そういうストイックさは彼女の大きな魅力だと思います。頑張ってほしいですね」。