−本当にそうですね。大里桃子選手も苦しみながらもシードを守りました
大里さんの場合はパッティングですよね。優勝してから短期間でパターが打てなくなったというのが…。これだけツアーのレベルが上がってくると、パットの重要性がどんどんのし掛かってくる世代でもあると思うんです。そうして色々考えるようになると、考えすぎてイップスになる子も増えると思います。悩んで悩んで苦しむ中、大里さんのクロウグリップへの挑戦はいろんな打開策が生まれる。そういう意味では昨年の「日本女子オープン」は優勝よりも価値がある2位だったのかな、と思います。
−最後に米ツアーが中心になるかと思いますが、河本結選手はどう見ていますか?
河本さんを象徴するようなエピソードがあります。それは日本女子オープンのスタート前の練習でのこと。試合の日だし、スタート前の状態の確認かと思ったら、ずっとトップからダウンの切り返しのポイント練習をしているわけです。その時は「いや、今はそれじゃないだろう!」って思ったんですけど、彼女はその日だけを見ているんじゃないのだなと。もっと先です。『とりあえず今日、この持っているもので頑張りましょう』ではなくて、『今日の鍛錬は未来に通じる』という練習の仕方なんですよね。ちなみに私は『とりあえず今日…』でした(笑)。
その自負があるからいい意味でほかの選手を見下ろしている感じがあるんですよ。それは他の選手に失礼なことをしているということではなくて、自分の持っているものをもっともっと高めたい、質を追求しているから私はもっと上を見ているよ、ということ。そういうタイプの選手だから、より強豪が集まる場所、より自分の技術が問われる場所のほうがやる気が出ると思いますし、集中力も増すと思います。上田桃子さんみたいな選手です。そうやってレベルアップしてきて、日本に戻ってきたときに力をいかんなく発揮してくれたら、より黄金世代のレベル、ツアーのレベルが上がると思います。
森口祐子(もりぐち・ゆうこ)/1955年4月13日生まれ、富山県出身。日本女子オープンなど通算41勝を挙げ、国内女子ツアーで6人しかいない永久シード保持者の1人。一男一女の母でもある。現在は解説者としても活躍中。
大里さんの場合はパッティングですよね。優勝してから短期間でパターが打てなくなったというのが…。これだけツアーのレベルが上がってくると、パットの重要性がどんどんのし掛かってくる世代でもあると思うんです。そうして色々考えるようになると、考えすぎてイップスになる子も増えると思います。悩んで悩んで苦しむ中、大里さんのクロウグリップへの挑戦はいろんな打開策が生まれる。そういう意味では昨年の「日本女子オープン」は優勝よりも価値がある2位だったのかな、と思います。
−最後に米ツアーが中心になるかと思いますが、河本結選手はどう見ていますか?
河本さんを象徴するようなエピソードがあります。それは日本女子オープンのスタート前の練習でのこと。試合の日だし、スタート前の状態の確認かと思ったら、ずっとトップからダウンの切り返しのポイント練習をしているわけです。その時は「いや、今はそれじゃないだろう!」って思ったんですけど、彼女はその日だけを見ているんじゃないのだなと。もっと先です。『とりあえず今日、この持っているもので頑張りましょう』ではなくて、『今日の鍛錬は未来に通じる』という練習の仕方なんですよね。ちなみに私は『とりあえず今日…』でした(笑)。
その自負があるからいい意味でほかの選手を見下ろしている感じがあるんですよ。それは他の選手に失礼なことをしているということではなくて、自分の持っているものをもっともっと高めたい、質を追求しているから私はもっと上を見ているよ、ということ。そういうタイプの選手だから、より強豪が集まる場所、より自分の技術が問われる場所のほうがやる気が出ると思いますし、集中力も増すと思います。上田桃子さんみたいな選手です。そうやってレベルアップしてきて、日本に戻ってきたときに力をいかんなく発揮してくれたら、より黄金世代のレベル、ツアーのレベルが上がると思います。
森口祐子(もりぐち・ゆうこ)/1955年4月13日生まれ、富山県出身。日本女子オープンなど通算41勝を挙げ、国内女子ツアーで6人しかいない永久シード保持者の1人。一男一女の母でもある。現在は解説者としても活躍中。