ましてや「感染拡大には“3密”を避けること」といっている会議や会見で、政治家たちは誰もマスクすらせず、すぐ近くでマイクに向かって話しているのはどういうことか。それがニュース画面で垂れ流され続ける大いなる矛盾。

それをなんとなく受け入れ、自分の不満を違う行動を取る人にぶつける人々はさらに恐ろしい。日頃は自由を望んでいるくせに、緊急事態になると指示をひたすら待つ。自分と違う考えに対して理屈ではなく「なぜあの人だけ」と攻撃する。自ら考えての自粛ではなく“自粛ムード”という化け物もいる。

現状で、それぞれができることは何か。自分だけでなく他人の危険を回避するための行動を取りつつも、言うべきことはしっかりと言う。影響力がある立場ならなおさらだ。

プロアスリートたちはSNSやYouTubeで自ら発信し始めている。その影響力は大きく、人々の行動を大きく変えていくだろう。日本のプロゴルファーたちも、もっともっとアクションを起こすべきときだ。事態が長引けば長引くほど、そうする必要性は大きくなってくる。結果的にそれが、自分たちの生業を守ることにもつながるはずだ。（文・小川淳子）