「後輩たちに多様な技術を見せることも、私の役目だと思っています。こういった戦いは必ず吉本選手のためになるし、彼女にとって“薬”になるはずです。私も優勝より2位、3位の方が多い。その経験があるから、強くなりたいと思い続けることができました」
“悔しさを糧に”とは、よく見聞きする表現です。小祝プロには、そのゴルフ5レディス翌週の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」会場で、プレーオフについて話を聞いていました。そのやりとりのなかには、「次の会場に移動する車のなかで泣きました」という言葉も。当然のことかもしれませんが、「あまり感情を出さないようプレーしている」という小祝プロだけに、その時は少し意外に感じたことも今思い出します。そしてこの経験を経て、翌年の「サマンサタバサレディース」で見事ツアー初優勝をつかみました。
「私、泣き虫なんです」。最後、そう茶化すように話した吉本プロ。あの涙の現場に立ち会った者の一人として、これを“糧”に、今年はうれし涙を流す21歳の姿が見られることに期待したいと思います。
ちなみに、この翌週、吉本プロは全国放送で号泣シーンが流されたことについて「めっちゃ嫌でした、あれ(笑)」と話しました。それを1年後に蒸し返したのが、この原稿というわけです。次に会場で見かけた時には、一度謝らないとな、そう思っています。そして、その日が一日も早く訪れるよう、再びスポーツ界に灯がともることを今は願います。(文・間宮輝憲)
“悔しさを糧に”とは、よく見聞きする表現です。小祝プロには、そのゴルフ5レディス翌週の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」会場で、プレーオフについて話を聞いていました。そのやりとりのなかには、「次の会場に移動する車のなかで泣きました」という言葉も。当然のことかもしれませんが、「あまり感情を出さないようプレーしている」という小祝プロだけに、その時は少し意外に感じたことも今思い出します。そしてこの経験を経て、翌年の「サマンサタバサレディース」で見事ツアー初優勝をつかみました。
「私、泣き虫なんです」。最後、そう茶化すように話した吉本プロ。あの涙の現場に立ち会った者の一人として、これを“糧”に、今年はうれし涙を流す21歳の姿が見られることに期待したいと思います。
ちなみに、この翌週、吉本プロは全国放送で号泣シーンが流されたことについて「めっちゃ嫌でした、あれ(笑)」と話しました。それを1年後に蒸し返したのが、この原稿というわけです。次に会場で見かけた時には、一度謝らないとな、そう思っています。そして、その日が一日も早く訪れるよう、再びスポーツ界に灯がともることを今は願います。(文・間宮輝憲)