シーズン中にクラブを替えたり戻したりする選手はあまりいない。ショットに自信があるからこそ、状況に応じて対応できるのだろう。

さらに、成田のショットメーカーたるエピソードを吉田氏は教えてくれた。「トラックマンを使った距離のすり合わせを常に行っています。シーズン中にPWが2ヤード飛ばないと言ってきたことも。縦の距離感に関しては、男子プロ並みにシビアですね。本人もパッティングがウィークポイントだとわかっているので、ショットでくっつけて負担を減らせばいいと考えています」。長所をさらに伸ばそうとするところは、我々も参考にできそうだ。

■アイアンはPXGでウェッジはピン、でも間のPWはキャロウェイ？

現在のウェッジはピンの『グライドフォージド』で、50度、56度、60度の3本だが、2本にすることも検討している。また、PWのみアイアンの流れのPXGではなく、キャロウェイの『APEX MB』がポツンとある。1本だけ間違っているのではないかと疑ってしまったが、吉田氏はこれで合っているという。「もともとキャロウェイのアイアンを気に入っていて、ハワイ合宿でもテストをしていました。PXGと比較しても遜色ない。ただ、いろいろな状況での平均点が、PXGの方が高かったのです。PWに関しては、ウェッジの延長線上のクラブと捉えると操作性が良く、スピンも利くので、『APEX MB』になりました」

シーズン中も常に調整を重ねて変化していく成田美寿々のクラブセッティング。いよいよ国内女子ツアーが開幕するが、季節やコースによって成田がどんなふうにクラブを使い分けていくのか気になるところだ。

【成田美寿々のクラブセッティングと番手別飛距離】
1W：EPIC FLASH SUB ZERO　9.5度　TENSEI CK Pro Orange 50（S）　250y
3W：RODDIO N-Sole　15.5度　TENSEI CK Pro Orange 50（S）　230y
5W：RODDIO N-Sole　18.3度　TENSEI CK Pro Orange 60（S）　215y
3U：RODDIO N-Sole　21.5度　TENSEI CK Pro Orange Hybrid 80（S）　195y
4U：PXG 0317 X　22度　TENSEI CK Pro Orange Hybrid 80（S）　185y
5U：PXG 0317 X　25度　TENSEI CK Pro Orange Hybrid 80（S）　175y
6I：PXG 0311 T GEN3　KBS C-TAPER 95（R）　165y
7I：PXG 0311 T GEN3　KBS C-TAPER 95（R）　155y
8I：PXG 0311 T GEN3　KBS C-TAPER 95（R）　145y
9I：PXG 0311 T GEN3　KBS C-TAPER 95（R）　135y
PW：APEX MB　KBS C-TAPER 95（R）　120y
50度：GLIDE FORGED　KBS WEDGE（R）　105y
56度：GLIDE FORGED　KBS WEDGE（R）　90y
60度：GLIDE FORGED　KBS WEDGE（R）　80y
PT：O-WORKS　＃9