出場選手の中には原英莉花や大山志保などもいる大規模なイベント。賞金総額3000万円、優勝賞金600万円とツアーには及ばないが、決して少なくない賞金だ(それぞれの選手が獲得した賞金の一部は医療機関に寄付される)。これが、ツアーと関係ないところで行われた。コロナ禍の状況ならでは、と言っていいだろう。ツアー競技でなくとも、戦える場があること、稼ぐ場があることによって、救われた選手は少なくない。
プロゴルファーに限ったことではないが、感染拡大防止のために、何もかも自粛してしまっては、それぞれの生活は成り立たない。大会スポンサーそれぞれの事情の下に試合が次々に中止となっている状況で、選手たちは試合という“職場”を奪われている。
それだけではない。選手たちには、それぞれ個人スポンサーの広告塔という仕事もある。広告塔である以上、露出が多ければ多いほど、スポンサーにはメリットがある。プレーしている写真を観客に生で見てもらうこと。試合で上位に入ってテレビやネットの中継にたくさん映ること。新聞や雑誌、ウェブサイトで用具やウェア、ロゴなどの写真が掲載されること。いずれの機会も今年は激減している。試合が行われても取材はごく限定的だから、お目にかかるのは同じような写真ばかりだ。
それではやがて飽きられる。飽きられたり、露出の機会が少ないままで、個人スポンサーのメリットが減れば、そちらの“仕事”も減っていく。さらにプロたちは厳しい状況に追いやられる。
とりあえず、2020年2戦目、3戦目、4戦目の開催は決まった。だが、その先はどうなるか、まだわからない。新型コロナウイルスの感染拡大が収まったとは到底言えず、政府の対応もはっきりしない。
だが、それでも一定の指針を出すことは、そろそろ必要なのではないか。状況が変われば決めたことが変更になるのは仕方ないとしても、残りのシーズンについて、ツアーとしての発信が待たれている。5戦目になるはずの「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」(9月10〜13日、岡山・JFE瀬戸内海GC)についても、様々な憶測ばかりが先行している。開催まで1カ月余りとなった今、プロへ、そしてファンへの前向きなアピールが待たれる。(文・小川淳子)
プロゴルファーに限ったことではないが、感染拡大防止のために、何もかも自粛してしまっては、それぞれの生活は成り立たない。大会スポンサーそれぞれの事情の下に試合が次々に中止となっている状況で、選手たちは試合という“職場”を奪われている。
それだけではない。選手たちには、それぞれ個人スポンサーの広告塔という仕事もある。広告塔である以上、露出が多ければ多いほど、スポンサーにはメリットがある。プレーしている写真を観客に生で見てもらうこと。試合で上位に入ってテレビやネットの中継にたくさん映ること。新聞や雑誌、ウェブサイトで用具やウェア、ロゴなどの写真が掲載されること。いずれの機会も今年は激減している。試合が行われても取材はごく限定的だから、お目にかかるのは同じような写真ばかりだ。
それではやがて飽きられる。飽きられたり、露出の機会が少ないままで、個人スポンサーのメリットが減れば、そちらの“仕事”も減っていく。さらにプロたちは厳しい状況に追いやられる。
とりあえず、2020年2戦目、3戦目、4戦目の開催は決まった。だが、その先はどうなるか、まだわからない。新型コロナウイルスの感染拡大が収まったとは到底言えず、政府の対応もはっきりしない。
だが、それでも一定の指針を出すことは、そろそろ必要なのではないか。状況が変われば決めたことが変更になるのは仕方ないとしても、残りのシーズンについて、ツアーとしての発信が待たれている。5戦目になるはずの「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」(9月10〜13日、岡山・JFE瀬戸内海GC)についても、様々な憶測ばかりが先行している。開催まで1カ月余りとなった今、プロへ、そしてファンへの前向きなアピールが待たれる。(文・小川淳子)