女子のスポーツの歴史は男子のそれに比べて浅く、興行主体のプロの世界ではどうしても男子の基盤のほうがしっかりしている。女子スポーツにはそのぶん、伸び代があるともいえる。しかし、女子のプロスポーツが苦戦を強いられているのは、まぎれもない事実だ。
そんな中にあって、日本のプロゴルフツアーは極めて珍しい状況にある。女子の試合数が男子よりはるかに多いからだ。米国、欧州、アジア、オーストラリアなど、いずれの地域でも、女子プロゴルフの規模は、男子に比べるとはるかに小さい。日本の若手女子プロの多くが海外に出て、この事実を肌で感じ、驚くことは少なくない。
なぜ、日本では、男女のゴルフ人気が逆転しているのか。女子ツアーの厚みをさらに増すにはどうすればいいのか。選手個人にできること、ツアーとしてしなければならないことは何か。海外に出て初めて、そんなことが見えてくる若手も多いはずだ。
メジャーをはじめとする海外で戦うという経験は、ゴルファーとして、人間としての成長につながる。プロゴルファーにとって、結果を出すことは何よりも大事だが、自分が積んだ経験と、そこから見えることを、様々な形でホームツアーに還元することも、大きな役割だ。この繰り返しがあって初めて、ツアーの奥行きを深めてくれる。
試合中は、目の前のプレーだけに集中するのは当然だが、こんなことを頭の隅に置いてプレーするプロが一人でも増えれば、日本のゴルフの将来の幅も広がって来るに違いない。(文・小川淳子)
そんな中にあって、日本のプロゴルフツアーは極めて珍しい状況にある。女子の試合数が男子よりはるかに多いからだ。米国、欧州、アジア、オーストラリアなど、いずれの地域でも、女子プロゴルフの規模は、男子に比べるとはるかに小さい。日本の若手女子プロの多くが海外に出て、この事実を肌で感じ、驚くことは少なくない。
なぜ、日本では、男女のゴルフ人気が逆転しているのか。女子ツアーの厚みをさらに増すにはどうすればいいのか。選手個人にできること、ツアーとしてしなければならないことは何か。海外に出て初めて、そんなことが見えてくる若手も多いはずだ。
メジャーをはじめとする海外で戦うという経験は、ゴルファーとして、人間としての成長につながる。プロゴルファーにとって、結果を出すことは何よりも大事だが、自分が積んだ経験と、そこから見えることを、様々な形でホームツアーに還元することも、大きな役割だ。この繰り返しがあって初めて、ツアーの奥行きを深めてくれる。
試合中は、目の前のプレーだけに集中するのは当然だが、こんなことを頭の隅に置いてプレーするプロが一人でも増えれば、日本のゴルフの将来の幅も広がって来るに違いない。(文・小川淳子)