デスクT：「キーワードはズバリ、『賞金女王』ということだね。ボミちゃん、アンちゃん、愛ちゃんは全員その年に賞金女王になっているし、16年の笠さんも最後まで女王争い。ジエもそうだね」

記者A：「はい、よくおわかりで。というかゴルフメディアのデスクとして、それくらいすぐ出てこないと問題ありですが。ただし、もちろんそれだけではありません。それだけで、賞金ランキング1、2位の『渡邉彩香か笹生優花』でしょう、なんて言ったら、感情で動く記者Mにまた突っ込まれますから」

デスクT：「はい、はい。もうそのくだりは飽きた。で、データに基づく根拠はなんですか？」

記者A：「はい。ここからが私の真骨頂。過去データをじっくり調べてきました。ポイントはズバリ、パーオン率とパーセーブ率です。先ほどの歴代チャンピオンを見ればわかりますが、ボミにしてもジエにしてもソンジュにしても笠にしても、常にパーオン率はツアーの上位。つまりショットメークがうまい。それだけではありません。パーセーブ率、つまり取りこぼしも少ない選手でないと小樽では勝てません」

デスクT：「言っていることはよくわかる。でも、それってどこのコースでも一緒でしょ？」

記者A：「あのですね。それだけじゃないことは私の性格を知っているデスクならご存じのはず。小樽はグリーンも特徴があって、とにかく硬くて、スピードも出る。つまり、ただグリーンに乗ればいいというわけではありません。横からのパッティングなら50cmだって気が抜けないんです。つまり、いかにショットの精度で勝負するか。全員がその年のバーディ数でトップ10に入っています。チャンスの位置に乗せる技術もないといけないんです。昨年大会のトップ3を見てください」