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これらの分析をしてもらった後、森口にメジャーで初めて優勝争いをした時の心境を聞いてみた。すると「私は何も考えず、ピンだけを見ていましたね」という答えが返ってきた。「プロ生活が長くなるにつれ、“情報過多”になるものなんです。まだ打ってもいないボールの行方に期待したり、あるいは最初からがっかりしたり。プレッシャーとナーバスは似て非なるものです」。
田辺は最終日を迎える前に「自分に期待していないので(メジャーの)重圧は感じない」と自らのプレーだけに集中することを誓った。今回は『プレーしたことのあるコース』で、『これまでと変わらない環境・雰囲気』のなか、『重圧をものともせず真っすぐ、積極果敢に攻め続ける』ことができた。だが何年か経った後、同じ言葉を口にできるかは分からない。
もちろん、久しく続くこういった若手の台頭の要因を明確に結論づけるのは難しい。ただ少なくとも、こういった要素がガッチリ絡み合った大会で、若い選手がノビノビと上位でプレーしたことは紛れもない事実として残った。(文・間宮輝憲)
これらの分析をしてもらった後、森口にメジャーで初めて優勝争いをした時の心境を聞いてみた。すると「私は何も考えず、ピンだけを見ていましたね」という答えが返ってきた。「プロ生活が長くなるにつれ、“情報過多”になるものなんです。まだ打ってもいないボールの行方に期待したり、あるいは最初からがっかりしたり。プレッシャーとナーバスは似て非なるものです」。
田辺は最終日を迎える前に「自分に期待していないので(メジャーの)重圧は感じない」と自らのプレーだけに集中することを誓った。今回は『プレーしたことのあるコース』で、『これまでと変わらない環境・雰囲気』のなか、『重圧をものともせず真っすぐ、積極果敢に攻め続ける』ことができた。だが何年か経った後、同じ言葉を口にできるかは分からない。
もちろん、久しく続くこういった若手の台頭の要因を明確に結論づけるのは難しい。ただ少なくとも、こういった要素がガッチリ絡み合った大会で、若い選手がノビノビと上位でプレーしたことは紛れもない事実として残った。(文・間宮輝憲)