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かつて「無縁」だった日本タイトル “エリート”ではなかった原英莉花の言葉【記者の目】

かつて「無縁」だった日本タイトル “エリート”ではなかった原英莉花の言葉【記者の目】

配信日時:2020年10月5日 17時59分

今年の日本一を決める大会で優勝を争った小祝も、アマチュア時代に大きな注目を浴びる選手ではなかった。地元・北海道では多くのタイトルを獲得し、16年の「ニッポンハムレディスクラシック」で2日目まで首位に立つ活躍を見せたことで知名度も広げたが、世間的には同じ年にプロ入りした勝みなみや新垣比菜らに比べると“セカンドパーティ”という位置づけだ。世代の筆頭ではなかった選手が、プロで成長し日本女子オープンというビッグタイトルを争った4日間は、スポーツの面白さを感じる時間だった。

思えば渋野日向子も、無名選手から一躍日本のゴルフ界を代表する選手になった。黄金世代に関わらず、今後もこういうサクセスストーリーを目にすることができるだろう。原は、かつてあ然とさせられた日本女子オープンで優勝することができた要因を「経験」と言った。急成長するタイミングは人それぞれだ。

「私は小さい時に成績を出せなくて、(勝)みなみちゃんや(畑岡)奈紗ちゃんとかを『すごい』と思って見ているタイプでした。でも強い気持ちを持っていれば上にいけるんだなと思えた。もともとの差が大きいので、まだ差はあるけれど、一歩一歩縮めていきたいですね」

原のこの言葉はこれからプロを目指すジュニアゴルファーだけでなく、他の世界の多くの人たちに対しても励みになるものではないだろうか。かつて“無縁”だった日本タイトルをつかんだ21歳の姿を見て、こんなことを思った。(文・間宮輝憲)

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