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「同年代が活躍して悔しかった…」 “狂った歯車”戻した稲見萌寧が笑顔と涙のツアー2勝目

「同年代が活躍して悔しかった…」 “狂った歯車”戻した稲見萌寧が笑顔と涙のツアー2勝目

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2020年10月11日 17時38分

「初優勝してから、それに満足している気持ちがありました。でも今年、全英女子に出場した後、うまくいかない試合が続いた。そこで練習を頑張ったことが、この優勝につながったと思います」

この涙には、そんな思いも込められていた。今年8月に行われた海外メジャー「AIG女子オープン」から帰国後は、2週間の自主隔離期間や「日本で出られなかった分を取り返そうと空回りしていました」というメンタル面が悪い方向に働いた。復帰直後の「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」で予選落ちするなど、思うようなプレーができない。そこで、少し減らしていた練習量を見直した。みっちりとトレーニングを積むことで失いかけた自信を取り戻し、2勝目という形で結実させた。

この間には2学年下の笹生優花の2連勝や、1つ下の古江彩佳のプロ初優勝、さらに小祝さくらや原英莉花といった1学年上の世代がツアーを席巻した。その光景を見ながら「同年代の選手が活躍するなか、自分はうまくかみ合わず中途半端な順位。悔しい思いはありました」と唇を噛む日々も送った。

「また来週からたくさん練習して、さらに優勝を目指していきたいです」。プラチナ世代、黄金世代の間に位置し、“はざま世代”とも言われる1999年度生まれのエースが複数回優勝を成し遂げた。調子を落とすきっかけになった全英女子についても「いい経験になったので後悔は全くない」と笑顔で振り返る。狂った歯車はようやく戻った。ここからさらに、その存在感を知らしめていく。(文・間宮輝憲)

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