それでも、最終日、最終組でプレーして優勝争いをしたからこその収穫は大きい。しかも、勝てなかったからこそ得られたものも多いはずだ。
全英優勝後、日本でも賞金女王争いをしたこともあって、周囲の期待は大きく膨れ上がった。今年、6月に日本の試合が始まった後、優勝できない渋野に対して「どうして」と言う声があちこちから起こったが、どう考えても2019年ができ過ぎだっただけ。これから試行錯誤をして、経験を積むことで成長するのは当たり前の話だ。加えて、プロになって初めてツアーにフル参戦したシーズンでの活躍だったため、本人も周囲に影響されるのは無理のない話。だが、渋野は2020年の戦いを通して、今の自分の身の丈と、自分らしいゴルフを思い出した。だからこそ、今回、優勝へあと一歩に迫れた。
コロナ禍で今年の米ツアーQT(予選会)はなくなり、渋野の米ツアー参戦は1年遅れることになった。だが、行われるかどうかも定かではない東京五輪も含めて、2021年の経験が、さらに渋野の地力をつけてくれることはまちがいない。その中でのメジャー、その後の米ツアーでの活躍こそが楽しみだ。(文・小川淳子)
全英優勝後、日本でも賞金女王争いをしたこともあって、周囲の期待は大きく膨れ上がった。今年、6月に日本の試合が始まった後、優勝できない渋野に対して「どうして」と言う声があちこちから起こったが、どう考えても2019年ができ過ぎだっただけ。これから試行錯誤をして、経験を積むことで成長するのは当たり前の話だ。加えて、プロになって初めてツアーにフル参戦したシーズンでの活躍だったため、本人も周囲に影響されるのは無理のない話。だが、渋野は2020年の戦いを通して、今の自分の身の丈と、自分らしいゴルフを思い出した。だからこそ、今回、優勝へあと一歩に迫れた。
コロナ禍で今年の米ツアーQT(予選会)はなくなり、渋野の米ツアー参戦は1年遅れることになった。だが、行われるかどうかも定かではない東京五輪も含めて、2021年の経験が、さらに渋野の地力をつけてくれることはまちがいない。その中でのメジャー、その後の米ツアーでの活躍こそが楽しみだ。(文・小川淳子)